米国下院議長訪中、陳情者数千人が「歓迎式典」

【大紀元日本5月27日】米国下院のペロシ議長は5月24日に中国入りし、8日間の訪中をスタートした。5月25日、北京市で数千人の陳情者が集まり、中国の人権問題を訴え、議長を歓迎した。警察が大量に出動、双方が衝突し陳情者2人が逮捕された。

情報によると、当日午前中に、北京市内の鉄道駅「南駅」の駅前広場に全国各地の陳情者約2千人が集まった。

広東省出身の一人の陳情者は取材で、「米国のペロシ下院議長はこれまでに公で繰り返し中国の人権状況を非難してきた。そのため、今回、全国各地の陳情者は自発的にこのような歓迎式典を計画した」と説明した。

現場には大量の警察とパトカーが出動した。

陳情者らは、「幹部の汚職を撲滅せよ」「人権を還元せよ」「民主万歳」などのスローガンを叫んだり、チラシをばらまいたりし、独自のスタイルでペロシ議長の訪問を歓迎した。

参加した陳情者たちによると、サングラスをかけた闇社会の人物が多く現れて、陳情者に激しい暴力を振舞った。上海市出身の陳情者・関軍さんが武道を精通しているため、彼らに立ち向かっていた。その直後に、7、8人の警察が現れ、関さんを囲んで集団暴行した後強制連行した。

「ペロシを歓迎する、中国の人権にぜひ関心を」との横断幕を掲げていた妊娠8ヶ月の趙春紅さんは、警察から暴行を受け、地面に押し付けられて、足と手が負傷した。彼女は河北省の出身。これまでの2年間、中央政府への陳情を試み続けてきた。その間、絶望のあまり、服毒と手首を切るなどの自殺行為を5回ほど繰り返したという。また、現場では、数人の老女が殴られ地面に倒れた。

2時間後に人々が退散した。陳情者らは強制連行された関さんともう一人の陳情者の安否を非常に心配している様子。

ある陳情者は取材で、「私たちが願っているのは、中国人が中国人を迫害しないこと、中国政府が中国人を迫害しない、殺害しないことだけだ」と話した。

ペロシ下院議長は今回、北京と上海に訪れる予定。訪問中に中国当局に対し人権問題を提起するかどうかの説明を避けている。訪問開始直前に、同議長は今回の訪問の議題について、米中両国の環境とエネルギー問題のほか、経済に関する意見交換も行われることを示した。

 (記者・喬_qi_、翻訳編集・叶子)
関連記事
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]
上川陽子外務大臣は、パナマ在留邦人及び進出日系企業関係者と昼食会を実施した。日・パナマ間の経済分野における協力の可能性や課題、教育などについて、意見交換を行った。