「日本の技術は人類全体に貢献している」若田さんをのせたエンデバー号が帰還
【大紀元日本8月5日】31日、日本人宇宙飛行士・若田光一さんを乗せたスペースシャトル「エンデバー」号は国際宇宙ステーション(ISS)での4ヶ月半の仕事を終え、米フロリダ州NASAケネディ宇宙センターに着陸、地球に帰還した。
若田さんは、最大の任務であった日本の宇宙実験棟「きぼう」に船外実験プラットフォームを取り付けることに成功し、筑波宇宙センター管制室との連携によってそれを起動させた。また、公募された「おもしろ宇宙実験」のオーバーヘッド・キックや魔法のじゅうたんなど、微重力空間の不思議さを子供たちに伝えた。
また帰還直前に軌道上で行われた7月26日のクルー合同記者会見では、日本の技術が大きく宇宙実験に貢献していることについて話した。今回組み立てが完成された実験棟「きぼう」は国際宇宙ステーションにある実験棟の中で一番大きく、船外実験プラットフォームでは、無重力だけでなく、高真空などの宇宙特有の環境を使った実験ができるという。これにより実験能力は格段に伸び、若田さんは「日本が世界に誇れる宇宙の家」と語った。
若田さんは今回の宇宙飛行ミッションを「毎日が全力のフルマラソン」とブログで綴っており、過酷な宇宙環境の中で高度な技術と運用経験を求められる宇宙飛行士の心情を宇宙から伝えていた。
若田さんは6月21日付のブログで、地球についてこう語っている。
「太陽の当たっている昼間側の地球には、コバルト色から深い藍色に至るまで鮮やかな色をした青い海、強い風が吹いていることを連想させる砂漠の筋や立ち昇る白い積乱雲、噴煙を巻き上げる火山など、大自然の力強い息吹がはっきりと感じられます。一方、夜の側の地球の光景は、明るい豆電球をちりばめたような眩いばかりの都市の明かり、人間の科学技術力を象徴しているような光がとても印象的で、人間の地球環境に与える影響力の凄まじさを物語っているかのようです」
また帰還後ケネディ宇宙センターで行われた記者会見で、若田さんは「ハッチが開くと草の香りが入ってきた。優しく地球に迎えられたようだった」と話している。