麻薬常用30年間の米人、麻薬やめた神秘な経験

【大紀元日本8月21日】48歳のスティーブ氏は鉄道エンジニアである。スティーブ氏は15歳の時から麻薬に手を染めた。麻薬依存症でさんざん苦しめられ、彼はかつて何回も何回も麻薬をやめようとしていたが、いずれも失敗で終わった。より不幸なことに、スティーブ氏の息子も麻薬に手を出してしまった。妻ロバッタさんが、麻薬中毒者の治療施設で勤務しているにもかかわらず、父子二人を前にしてどうすることもできなかった。麻薬をやめるのが至難なことであると、わかっていた彼女はついに父子二人を家から追い出そうと決めた。

しかし、家族崩壊しそうになったその時、スティーブ氏は奇妙にも麻薬をやめることに成功し、失われそうになった家族の幸福を取り戻したのである。

*麻薬使用に数十万ドルを使った

すでに麻薬をやめたスティーブ氏は、麻薬中毒とお酒に酔っていた辛い思いを思い出して、次のように語った。「最初は、刺激と興奮をすごく感じていたが、しかし生命としてだんだんと苦しくて暗くなると感じた。その後、わたしは治療施設でも麻薬を吸い、お酒をむさぼっていた。それにしても、快楽などはちっとも感じられなかった。かわりに、感じたのは空虚と寂寥感であった。わたしはこれを使って自分と社会から逃れようとしていたわけであった。」

スティーブ氏は長年に亘って、かつて何度も麻薬をやめようとしたが、いずれも失敗に終わった。最初、彼はある治療施設に入って治療を受けていたが、しかし効果は得られなかった。さらに彼はかつて自分を二日間地下室に閉じ込めたこともあったがやはり麻薬はやめられなかった。

十数年来、彼が麻薬に使った費用は数十万ドルにも及び、それと同時に家庭の生活も危機にさらされていた。

妻のロバッタさんは長年に亘って、多忙な仕事を除いて、崩壊していく家庭を守るために力を尽くしていた。彼女は、「家が正常と見られるように努力していたし、またできるかぎり父が麻薬を吸う事実を子供たちに隠していた」と語った。

*夫を救うために敬虔に祈り、ついに奇跡が出現

麻薬中毒者の治療施設で勤務している者として、経験により麻薬を止めるのが至難であることを知りつつも、彼女はあきらめなかった。「長年、わたしは夫がずっと麻薬をやめ、お酒をむさぼるのをやめるようにと願いつづけてきたが、しかし彼は最長でも一週間も堪えられず、その後また始まった。何かスティーブの空虚を補填できるものがあればと、わたしはずっと神様にお願いし続けていた」そして、クリスチャンのロバッタさんのお願いがついに叶った。

3年前のある日、スティーブ氏は、ある修煉法(法輪功)が中国で迫害を受けている報道をネットで読んだことを妻に教え、そしてスティーブ氏は妻とこの話題について興味深く議論していた。おりよく、奥さんはある日、地元の新聞で法輪功学習者が近いうちにボランティアで法輪功を教えるためにここにやってくる、という記事を読むと、それを切り取ってスティーブに渡した。

*法輪功を習い父子とも奇跡的に麻薬をやめた

スティーブ氏は法輪功を習い始めた。思いもよらなかったことに、麻薬を奇跡的にやめることができた。彼は、「法輪功の真、善、忍という理念は、非常に大きな力を持っており、それは人間の内心にある錠を開けることができるのだ」と言う。

まもなく、スティーブ氏の息子も法輪功を習い始め、息子も同様に麻薬をやめた。そればかりではなく、息子の言行にも大きな変化が現れてきた。息子の変化について、スティーブ氏は「彼はもう他人を罵らなくなり、タバコもやめたし、あらゆる悪習もすべてなくしたのだ」と言った。

夫と息子の変化を話すロバッタさんは感無量である。「わたしは看護師であり、また麻薬中毒治療センターの指導員でもある。現時点では、医療手法で、若者たちに麻薬をやめさせることはほぼ不可能である。今、私は病院の救急センターに勤務しているが、麻薬中毒発作で送られてきた子供たちを見たら、法輪功のチラシを渡している。私は法輪功をやっていないが、法輪功が非常に素晴らしい修煉方法であることを知っているからだ」と話した。

*精神上の巨大な変化

法輪功を習いはじめた後、スティーブ氏は精神上にも大きな変化が現れた。これについて、彼は、「『転法輪』に説いた「真、善、忍」の原則に照らしてみてはじめて、自分にどれほど多くの問題があったかが分かった。以前、私は正直者ではなかった。忍と言えば、米国人である私にとっては全く概念のないもので、他人とトラブルが生じた際、私は通常機を見て相手を攻撃したり復讐したりしていたが、法輪大法を修煉してから、忍とは何であるかをはじめて知った。もし、人々がみんな「真、善、忍」の原則に基づいて暮らすことができるならば、あなたは考えられないほど大きな力を与えられるのだ」と語った。

またスティーブ氏は「以前、私は非常にエゴイズムだった。とりわけ、息子との間に於いてである。息子は野球とアイスホッケーの試合によく参加していたが、試合でうまくできなかったと思ったら、すぐ怒鳴りつけていたのだ。それが息子を傷つけることだとは少しも思わなかった。法輪大法を修煉して初めて、自分の言行が息子をどれほど傷つけていたかを自覚することができた。それで、私は息子に誠心誠意謝った。今は我々父子の関係は非常に打ち解けている」という。

ロバッタさんも、スティーブ氏の昔と現在の事について、「昔、彼はずっと良い人になろうとしていたが、しかし、要領をキャッチできなかった。夫は家の仕事でも会社の仕事でも信頼されず、失望的なものであった。彼は子供たちと一緒にいるのを嫌がり、まるで植物人間のようなものだった。しかし、今、彼はすっかり変わった。彼は心情がすがすがしいと、私も感じられる。彼と一緒にいると、私は非常に慰められる。彼はいま、誠実で信頼でき、非常に強い責任感をもっている」と話す。

彼女はさらに「わたしは家庭での生活が非常に順調であると感じている。彼に何か家事のことを頼んだら、彼はきっと立派にやってくれると知っている。息子との関係も非常に和んでいる。父子二人はつねに一緒に『転法輪』を何時間も読み続けるのだ。私たちにはまた娘が一人いる。娘をよく育て将来パパのような良い旦那さんがいればいいなと、夫とよく話している」と語った。

家族だけでなく、ロバッタさんの友人たちもスティーブの身に起きた大きな変化を感じているという。友人たちは、これほど和やかな家族のために喜んでいる。今、スティーブの家はつねに友達で満ち溢れ、皆さんはつねに法輪功について話し合うのである。彼らは昔のスティーブを知っているだけに、法輪功がどれほどスティーブに大きな変化をもたらしたかもはっきり分かっているのである。

*『転法輪』に照らし金銭に対する執着を棄てる

君子として財を愛しても取得するには道あるべし。修煉する前、彼はスティーブ氏は金銭獲得にある妄想をもっていた。彼は昔、車を運転する時、金を運送する車の後につくのがすきだった。つまり、その車のドアが突然開いて中からひと袋の金が落ちてきて、彼がそれを拾う、というものだった。

しかし、ある時実際に金を拾ったことにより、彼の金銭観が変わった。

彼は「ある都市に行って法輪功の交流会に参加した時のことだった。私は他の法輪功学習者と一緒に車から降りた時、地面に金があるのを見つけた。私はすぐそれを拾い、大きな声で、『ほら見てください、ここに金があった』と叫んだ。しかし、彼らは誰もかれもまるで私の話を聞き取れず、何の反応もなかった。私は当時、彼らの態度を非常に不思議に思った。それで、私はそのお金をポケットに入れて、そのことについても深く考えなかった。しかし、2日後、家に帰って『転法輪』を読んだ時、その中の話が自分の過ちを認識させ、私は非常に恥ずかしかった」と語った。

*ボランティアで公園を何年も清掃し続けてきた

ボストンのチャイナタウンには、小さい公園がある。公園のあちらこちらに捨てられたペットボトルや食品包装紙が散らばっているし、建築物や柵にも落書きでめちゃくちゃであった。一方、毎朝きまって、子供たちがやってきてここで遊んでいる。子供たちにきれいな遊び場を提供するために、スティーブ氏は毎週土曜日の朝、この公園を清掃する。ボランティアでこのことをやりだしてから、もう数年も経っている。彼は清掃するばかりではなく、公園に草花を植えた。クリスマスになると、彼はそこに一本のクリスマスツリーを置くのである。

なぜこういったことを何年も続けてやるかと聞かれると、彼は次の二つの理由を挙げた。

「まず、法輪功学習者は中国で迫害を受けており、中国のマスコミが法輪功学習者は良い人ではないと報道している。わたしは自分の行動を持ってこちらの華人に証明したいわけだ。つまり、それらの宣伝は真実ではないということである。残念なことに、私は中国語をしゃべれないので、その代わりに私の行動で私の本当の心を示したい。法輪功は素晴らしいものであるということを感じてほしい。それから、法輪功という修煉法の名誉を守るために命を奪われた法輪功学習者たちに、敬意を表したい。彼らがやったすべてのことに敬意を表したいわけだ」と。

スティーブの誠実さは行き来する人々そして地元の住民たちから褒め称えられている。

警察は、スティーブの貢献によりこちらの環境はますます綺麗になったと言う。地元の華人たちもだんだんとスティーブと友だちになってきた。「彼らは私がなぜここに来るかということがはっきり分かっている。そのことは彼らの目線が教えてくれた。彼らと会うと、私は会釈をし、そして迫害がストップされない限り、私が生きている限り、私はここに通いつづけると、心で彼らに言い聞かせている」とスティーブは語る。

スティーブ氏のボランティア活動は家族からも大いに支持されている。ロバッタさんは、「これはなかなか素晴らしいことだと思う。実際はこのことは我が家族全体のことになっている。彼と一緒に清掃したことがないにもかかわらず、しかし、買い物をする際に、漂白剤や洗剤など彼が使用するものを忘れずに購入している。そして、この公園は地元の法輪功学者たちによい煉功場を提供している。彼がこのことをやる出発点は、きわめて純粋でかつ高尚であると思う」という。

*スティーブ氏の願い

スティーブ氏には人々に真相を知ってほしいという願いがある。「今になってもなお法輪功についての真相を知らない人々に、一言云いたい。みなさんは虚言を信じてはならず、この私を見ればよい。法輪功とは一体何かといえば、その真実はすぐ目の前にあるのだ。これこそが私からの唯一のお願いである」という。

(翻訳・編集、小林)