中国最高裁トップ 「司法不信任が顕在化している」
【大紀元日本8月25日】中国最高法院(最高裁判所に相当)の副院長はこのほど、中国の市民が司法に対して不信感を抱いていると、中国河北省で開かれたシンポジウムで発言した。
中国の政府系メディア「人民日報」によると、河北省北戴河(療養地)で、8月10日から開かれた「社会主義法治理念について」のシンポジウムに、40数人の裁判長が参加。その席上で、最高法院の常務副院長・沈徳詠(シェン・ドゥヨン)氏が、「現在、一部の国民に見られる司法に対する不信任は、徐々に顕在化しており、不変な社会心理となっている。非常に恐ろしい現象だ」と発言した。
参加した複数の裁判長から、裁判の公正さを改善させるための重要な課題について、法廷審理の公開度を改善し、判決の理由を説明することなどが挙げられた。
中国社会科学院の範亜峰博士は、司法に対する国民の不信任について、「現行の司法体制には、独立性と公正性が著しく欠けている」と指摘した。
また、北京市理工大学の胡星闘教授は司法への不信任を招く重要な原因について、「一部の司法当局は弁護士を含む一般国民に対し、非常に傲慢かつ理不尽な態度をとっている」と語り、中国には抜本的な制度改革が必要であると指摘した。
範亜峰博士は、司法に対する国民の信任を改善する方法について、「真に独立し、かつ公正な裁判を行うこと。裁判所が国民の権利を守り、公平主義を守り、権力者集団を制約する機構になること。これが唯一の真の改善策である」と述べた。
(翻訳編集・叶子)
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