中国武装警察大学から新型インフル感染拡大、当局は情報を封鎖
【大紀元日本9月9日】中国河北省廊坊(ランファン)市にある中国人民武装警察部隊学院(以下、武装警察大学)で、新学期早々、大規模なH1N1型インフルエンザ感染が発生した。大学側はすでに2週間休校しており、閉鎖されている。感染の速度が速く、すでに近隣の学校まで拡大しているため、同じ地区に集中している大学すべてが閉鎖されている。また、武装警察大学の感染情報に関するインターネットへの書き込みは全て削除された。
国営報道機関の新華社が7日、廊坊市開発区の大学城(多くの大学を集めて開発された地域)でH1N1型インフルエンザ感染が発生したと報じたが、武装警察大学の名前には言及しなかった。
地元の市民によると、武装警察大学の学生が感染してから、西小区の人の集まる場所が封鎖された。しかし、感染は同市で大学が集中する開発区にある廊坊八中学校、四中学校、砲兵学校まで拡大したという。地元住民らは、新型インフルの感染が急激に拡大していることから、非常事態と感じており、感染を恐れて外出を控える住民が増えているという。
武装警察大学の幹部によると、3日の始業に合わせて、全国各地から新入生が集まった。特に南部からの学生が感染源とみられ、今回の大学閉鎖に至った。重症患者3人は北京に送られており、新型インフルの症例は3日間で180人まで増加したが、感染は基本的に抑制されたとしている。大学地区の住民にとっては、一部の地区が封鎖されているために、仕事や日常生活に支障が出ているという。
一方、河北省衛生庁関係者は7日、記者に対して、衛生庁関係者全員が廊坊市に出かけて同件を処理しているとし、同庁では感染数字の統計を行なっていないため、感染者数は不明だと話した。今のところ、死者は出ていないという。
1981年4月に創設された廊坊武装警察大学は、中国公安部が直接管轄する全国唯一の公安総合大学であり、中国民事警察訓練センターでもある。学生数は6千人あまり。学校側は現在、大学入り口での体温測定を義務づけており、37℃以上の場合は「発熱センター」へ隔離する措置を取っている。