共産党離脱スローガンがトップ記事に 政府機関紙が停刊=中国
【大紀元日本10月1日】中国遼寧省政府機関紙「錦州晩報」の27日付一面トップの写真に、共産党関連組織からの離脱を呼びかけるスローガンが映っていた。同ニュースは、海外中国語メディアに報道された後、注目を集めた。28日、「錦州晩報」は当局から「広告法違反」の理由で停刊を命じられ、27日に発行された新聞も現在回収中。
「錦州晩報」は遼寧省政府機関紙「錦州日報」の附属紙。問題となった記事は、中共政権樹立記念日の10月1日の企画記事として、地元の繁華街「遼西小商品市場」の商店街の様子を撮影したもので、27日の一面トップとして掲載、「国慶節」を祝う雰囲気を表現するのが狙いであった。新聞が発行された後、この写真に、商店街の駐輪場のフェンスに書かれた「天滅中共、三退平安」というスローガンが映っていることが分かった。これは「天が中共を滅する。中国共産党、共産党青年団、少年先鋒隊から脱退すれば、安全だ」という共産党関連組織からの離脱を呼びかけるスローガンである。
このニュースが28日、海外中国語メディアによって報道され、注目を集めた。香港紙「明報」によると、28日、当局は「広告法違反」の理由で同紙に、停刊と27日の新聞の回収を命じた。現在、関係者が取り調べを受けているという。
同紙のサイトも停止され、この写真に関するニュースの転載リンクもウェブ上から削除されている。
現地住民の話によると、この記事が載った流出済の新聞は現在ホットな商品となり、民間では高値で入手しようとする人もいるという。
問題となった錦州夕刊のトップページ。左下部分を拡大したのが下の写真(ネット写真)
「天滅中共、三退平安」のスローガンが、駐輪場のフェンスに書かれている。(ネット写真)
中国大陸では近年、共産党関連組織からの離脱を薦める「三退運動」が各地で広がっている。2004年に『九評共産党』が発行されたのをきっかけに、ウェブサイト上で本名または匿名で共産党関連組織からの脱退を表明する人が続出。当局に対する不満が噴出する中、この運動に賛同する民衆が増えており、現在、ウェブサイト上で離脱表明を発表した人数は6千万人以上に上るという。近年、中国各地では、「天は中共を滅す」、「脱党すれば、命が保証される」、「中共悪党を追放し、伝統ある中国文化や精神を取り戻そう」などのスローガンが、建築物の壁などに貼られており、中国の紙幣である人民幣の上にもしばしば書かれている。