マンションにひび割れ多発 地下鉄工事の影響か=中国深セン

 【大紀元日本5月23日】中国深センの地下鉄5号線の工事開始以来、線路付近の住宅地の多くのマンションにひび割れが発生し、住民の生活を脅かしていると中国紙「南方日報」が21日、伝えた。

 ひび割れが発生したのは、建設中の深セン地下鉄5号線「太安駅」付近のマンションエリア「東暁ガーデン」。このエリアは20年前に建設され、7階建てのマンション8棟が並ぶ。地下鉄の建設で交通の利便性が良くなり、地価は急上昇した。しかし、しだいに建物のひび割れや変形が目立つようになり、今では最も危険なマンションとして近所では有名になっている。

 同マンションに住む頼さんの話によると、地下鉄の工事が開始された08年6月までは建物のトラブルはなかったが、工事開始直後から線路に近い4棟にひび割れが現れたという。「家のすべての部屋にひび割れが発生し、その数は10ヵ所以上にもなる。窓やベランダのドアは、建物の変形でスムーズに開閉できない」。頼さんの家は、リビングの天井から寝室の角まで長さ7~8メートルの亀裂が走る。

 隣接するマンションの間にも相対変位が起こり、同じ高さにあったはずのベランダが、片方は20ミリほど沈下。マンション間の連結部に70~80ミリの大きなひび割れが出現していた。「ここのひび割れには、こぶしが1つ入る。寝ている時、砂がポロポロ落ちる音も聞こえる」と住民の李さんは話す。この大きなひび割れは1階から7階の建物全体にわたっている。

 3月に行われた地盤沈下測定によると、「東暁ガーデン」マンションエリアの最大沈下値は109・66ミリ。許容沈下値である30ミリを超えていたのは全部で7ヵ所あった。

 地下鉄の建設主である「深セン市地下鉄集団有限公司」は、ひび割れの補修や地盤改良などは今後も続けて行うとしている。地盤沈下によりマンションの構造体に損傷があったため、根本的な解決にはならないと認めた。

 今回のマンションの亀裂は、マンションの建設主、売り主、地下鉄の建設側、発注側など多方面が絡む問題であり、根本的な解決には至っていない。マンションの移転案も噂されているなか、亀裂だらけのマンションに住み続けなければならない住民たちは、「大雨や地震が怖い。とにかく早く解決してほしい」と話している。

(翻訳編集・張YH)
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