自殺多発の富士康、2割賃上げへ アップルも手当支給、iPad生産ラインから

【大紀元日本5月30日】著名な大手企業にとってIT製品の最大の委託生産者である富士康国際(フォックスコン・インターナショナル)の深セン工場で、今年に入ってから自殺が相次ぎ、国内外の注目を集めている。そんな中、28日、富士康側が中国従業員を対象に、およそ20%の賃上げを行う計画を発表した。同日に販売開始のiPadを委託生産している米アップル社も、独自に手当を支給することを決め、支給はiPadの生産ラインから始まるという。

台湾の大手電子部品メーカー、鴻海精密工業の傘下にある富士康側は、中国の法律で定められた最低賃金基準に基づき、深セン工場の従業員の基本給を950元(約1万3千円)に設定している。残業なしでは生活が厳しい金額であるため、多くの従業員は長時間労働で、基本給の倍以上の2千元(約2万7千円)を稼ぎ出す。この長時間労働が自殺者続出の原因の1つとも言われている。

自殺者続出の中、労働者権益保護の支持者らが少し前に富士康に、生活を確保するための長時間残業は避けるように規定し、従業員の賃金を50%以上上げるよう呼びかけていた。

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