【大紀元日本6月2日】日本にもファンが多い三国志。蔡邕(さいよう)、王粲(おうさん)の名を知る人も多いかもしれない。二人とも当時の一流の文人である。
蔡邕は後漢の文学者で、書家であった。彼は友達を作るのが好きで、家はいつも訪れた客でにぎわっていた。そして、彼が最も敬服していたのは詩人の王粲であった。
ある日、王粲が蔡邕の家を訪ねた。家人がそれを伝えると、蔡邕は慌てて迎えに出たため、靴を逆に履いてしまった(倒履迎)。客たちは蔡邕のあわてぶりに誰が来たのかと注目していたが、なんと玄関先にいたのはほんの15、6歳の子供だった。蔡邕は客たちに、「自分の才能と学問は王粲に及ばず。家にある蔵書はすべて彼に贈りたい」と語ったという。
「倒履相迎」(慌てて履物を逆に履き、客を出迎える)は、お客を心から歓迎することを意味している。
(翻訳編集・李頁)
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