【漢方の世界】咽喉痛―のどの痛みには「少商穴」

【大紀元日本6月29日】喉が痛んだら、通常は病院へと駆けつける。もちろん、西洋医学の内科などである。というのも、これは炎症だから、まずは抗炎症薬や抗生物質で抑え付けようと考えるためだ。一方、喉の痛みは漢方でも対処することができる。まずは林先生の体験談に耳を傾けてみよう。

林先生がかつて喉の痛みを訴えた患者を診たとき、用いたツボは「少商穴(しょうしょうけつ)」である。このツボに瀉血(しゃけつ)、つまり針を刺して、ここにたまっていた血(瘀血:おけつ)を出したのである。ちなみに「少商穴」は、手の親指の爪の根元にある。

喉が痛むのに、手のツボを刺激するとは面白い。実は、漢方では「人の体には気血の流れる経絡があり、それが詰まると痛みが出たり病気になったりする」ととらえている。今回の喉の痛みは、手の太陰肺経(たいいんはいけい)という経絡に属する。したがって、この経絡の流れをスムーズにするために、太陰肺経に属する「少商穴」から瀉血をしたのだ。

ちなみに食物を飲み込む際、食道のあたりに違和感がある場合には、手の陽明大腸経のツボを探す。この経絡の通りをスムーズにするために、人差し指の爪の根元にある「商陽穴(しょうようけつ)」から同じく瀉血すると良い。

もちろん、漢方では病の原因を除くのが肝心だ。例えば、疲れやストレスは禁物で、これを取り除くのが出発点である。

詳しくは新唐人テレビ局の『漢方の世界』でご覧下さい。

(翻訳・河合)