【漢方の世界】痰と飲―痰の除去でダイエット?

【大紀元日本7月20日】「百病は皆、痰から生まれる」。これは、漢方の言葉だ。だが、一般に「痰」と聞いて思い浮かべるのは気管から出てくる、あの黄色い分泌物だろう。なぜ痰があらゆる病気を招くのか?本日は、この疑問を解き明かしていきたい。

漢方における痰とは、脂肪を指す。それは細胞を構成するコレステロールなどで、体中に存在する。したがって、痰が多くなれば肥満になり、様々な病気を招いてしまう。そこで、「百病は皆、痰から生まれる」「痰なしで病気知らず」といった言い方さえ生まれたのである。多くの怪しい病気は、漢方でいうところの「痰」と関連するということだ。従って、痰の除去は漢方にとって極めて重要である。

痰を除去するための主な処方には陳皮(ちんぴ)、半夏(はんげ)、茯苓(ぶくりょう)、甘草(かんぞう)を含む「二陳湯(にちんとう)」がある。これで痰を除けば多くの病気が防げるほか、脂肪も減りダイエット効果も期待できるという。

ここでもう1つご紹介するのは、「飲」。これはサラサラとした一種の体液で、やはり全身に存在する。その存在する部位により、いくつかに分かれる。例えば、支飲(しいん)、溢飲(いついん)、伏飲(ふくいん)、懸飲(けんいん)があり、この飲も多くなれば病気を招くので過剰な飲は除去する必要がある。この場合も、二陳湯が使われる。

支飲:気管、肺

溢飲:手足など四肢

伏飲:横隔膜の上

懸飲:肝と胆に関係する

ただし、痰も飲も完全に取り除くのは禁物。多すぎれば病気の原因になるが、これらも実際には人体にとって欠かせない要素だからである。つまり、体に存在する物質はみな必要なのだ。大切なのはそのバランス。そして漢方は、その本来あるべきバランスを取り戻すのに一役買うのだ。

詳しくは新唐人テレビ局の『漢方の世界』でご覧下さい。

(翻訳・河合)