「最も価値ある伝統建築が取壊されている」 中国の文化遺産、危機に直面

【大紀元日本8月9日】中国各地で行われている都市開発は、過度な資源の浪費を促しており、各地で高層ビルを競って建設しているため、価値ある伝統建築物や文化遺産が取壊されていると、国家文物局の単霽翔・局長がこのほど指摘した。中国国内メディアが伝えた。

「中国の文化遺産の保護は最も困難で、最も深刻、最も大事な時期に差し掛かっている」と単氏は指摘した。各地で行われている都市計画は無計画で、「建てたばかりの建物を取り壊す」「やたらと欧米風にしたがる」「中小都市はむやみに大都市を真似する」「建築物の歴史的価値を顧みず取り壊す」などと問題点が多いという。

同氏は特に伝統建築物の取り壊しに反対の姿勢を示した。「長い年月にわたって蓄積されてきた文化がそこにある。都市の歩みの記録として最も価値のある伝統建築物には、何世代もの暮らしが染み込んでおり、簡単に取り壊すべきではない」と指摘した。安易な取壊しよりも、後世のために保護と再生に努めなければならないと論じた。

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