中央駐香港代表「メディアの主要任務は政府に協力」 香港記者が反発

【大紀元日本8月23日】中共中央政府駐香港の代表機関「中国駐香港連絡弁公室」(略称・中聨弁)の宣伝部のトップ郝鉄川氏は19日、香港メディアに対し、社会秩序が危機に瀕する時期において、メディアの最重要任務は政府に協力することで、政府への監督は二の次であると述べた。この発言に香港メディアは異議を呈している。

報道によると、郝鉄川氏は中央政府の関係者として19日、香港記者協会の昼食会に参加した。数十人のメディア関係者と交流したほか、「社会秩序が危機に瀕する時期における記者取材の法律環境」と題する談話を発表した。談話では、「社会秩序が危機に瀕する時期において、政府を監督するのはメディアの第二の任務であり、(メディアの)権利を行使することは自粛すべき」などと明示した。

これに対し昼食会参加者は、香港記者が国内で突発的な事件の取材時に逮捕されたり、反省文を書かされたりしていることについて、「この種の国家危機の法則に違反したためなのか」と厳しく詰問した。赫氏は事実関係を関連政府機関に伝えるなどとして直接の返答を避けた。

翌日、香港の各新聞紙は赫氏の談話を報道した。明報はトップ記事で、ジャーナリストと学者の見解を紹介。赫氏の談話はメディアを国家機器の一部に化するためで、記者の使命に背反すると反論した。

香港記者協会の会長・麦燕庭氏は、香港メディアは社会秩序が危機に瀕する時期のみならず、常に中国政府から制圧を受けていると米VOAを通して指摘した。

麦氏によると、中央政府からの報道規制は、2000年からすでに始まったという。当時の中聨弁の副主任・王鳳超氏は香港メディアに対し、台湾、新疆、チベットなどの政治問題の報道は、中国政府の論調と一致させる義務があると通達したという。

(翻訳編集・叶子)
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