豪州大紀元オフィスに銃弾 人権弁護士講演前の威嚇行為か

【大紀元日本11月6日】10月28日午後3時ごろ、オーストラリアのブリズベンにある大紀元のオフィスに銃弾が撃ち込まれた。デービッド・マタス弁護士が、11月4日から6日まで、ウェスタン・シドニー大学の国際人権教育会議で発言することに対する威嚇行為とみられている。

人権擁護に献身するデービッド・マタス弁護士は、以前も威嚇行為は体験したが、銃弾のレベルにまでなったことはないと本紙記者に語った。

大紀元オーストラリアのスタッフ、マーガレット・ラムジーさんによると、28日午後3時ごろ、 通過する自動車から通りに面する会議室の窓ガラスに、 空気銃の弾丸が撃ち込まれた。スタッフは会議中だった。

「穴をあけるほどの大きな銃弾だったけれど、特殊ガラスのため、粉々にはならず、ヒビが入るだけで済みました」とラムジーさんは語る。

スタッフ二人が自動車を追いかけ、ナンバープレートを記録した。

威嚇行為

マタス弁護士は、カナダ外務省前アジア太平洋州局長デービッド・キルガー

人権擁護に献身するデービッド・マタス弁護士(大紀元)

氏と共同で、 中国での法輪功学習者からの臓器摘出に関する報告書を 2006年に発表。以来二人は、世界70以上の都市で講演を続けている。この間、多くの威嚇行為にさらされてきたという。マタス弁護士は、現地の中国領事館か大使館がしかけていると確信している。

「中国共産党政権が我々の活動に対してグローバルに展開する行為は、他の主要な人権侵害問題から派生するものとは比較にならない」とマタス氏は声明の中で発表している。

これらの威嚇行為には、イベント取り消しの強要、講演者の名前を除去するように企画者を脅すこと、他の参加者への威嚇的な手紙の送信、サイバー攻撃、イベント会場にプラカードを持ち込み騒音を立てるよう学生を手配することなどが挙げられる。

中国本土の家族に影響を及ぼすというような、中国人コミュニティーが受ける体験ほどではないにしても、不当な行為が見受けられるという。

2007年、ニューヨークのコロンビア大学で公演する際、「コロンビア大学中国人学生・研究員連盟」と称する団体が、自分たちのホームページを通じて、「中国を傷つけるものは、どこに居ようとも処刑されるだろう」という脅しのメッセージを発信した実例を同氏は挙げている。

また、別の会場では、学生が叫びながらプラカードを持ってなだれ込んできた。この時は、大学側が護衛を送り込み、会場から撤去させた。

これらの威嚇行為は、企画者の出方に応じて変えられるとマタス弁護士は語る。

2008年、マタス弁護士は、オーストラリアのゴールドコーストにあるボンド大学のフォーラムで、講演をする予定になっていたが、土壇場になって副学長が政治的な企画なので許可できない、と取り消しを強要した。

ゴールドコーストで別の会場が設置され、変更もインターネットで伝えられた。

「フォーラムでの講演の後、地元の人々やネットユーザーとの質疑応答がありました。ネット参加者のひとりは、中国政府の治安にあたる高官で、『死ぬのは恐くないか?』と尋ねてきました。『共産党の内部政策にひどく干渉している。復讐が恐くないか?あなた個人に復讐するのだよ。恐くないのか?』というものでした」

同氏は、ボンド大学は中国本土の大学三校と提携しており、中国人学生が多く、ブリズべンには中国領事館がある、という当地の事情背景を指摘している。

(記者・ Shar Adams /翻訳編集・阿部)
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