生花の力=上海マンション火災

【大紀元日本11月26日】11月21日は15日に発生した上海マンション火災で死亡した人々の「頭七(初七日)」だった。中国の伝統的な習慣では、死者の魂は初七日に家に戻ると考えられている。当日は朝早くから献花に訪れる人の列が膠州路、余姚路、昌平路、常德路、延平路と数キロにわたり伸び、10万人以上の市民が献花に訪れた。それだけではなく、火災後一日目から自発的にマンションの前に花を手向けていく人が後を絶たない。

ネットユーザーの宋剣鋒さんは、上海の人々に感服し始めている、とウェブ上で自分の心情を表している。山西や河南などではあれほど何度も災難(鉱山事故)が起きているのに、感覚が麻痺した人々はそれに耐え、受け入れており、自発的な哀悼はない。鉱山労働者の家族でさえ、冷淡にその現実を受け入れてしまっている。中国の大都市、上海の人々だけが生命に対する尊重の意を示した。彼らは生命の尊厳を捨てず、放棄していない。ウェブで不平等への不満を表し、権利は自分で勝ち取るものだ、と書き込んでいる。

また、ある記者は、何年も上海にいるが、今日見たようなことをこれまで上海で目にしたことはなかったと語る。火災後4日目でも、人々は依然として火災の起きたマンション前に献花し弔っている。また、身なりからホワイトカラーと思われる人々も昼休みにやってきて、生花を手向け、一礼してからまた急いで立ち去って行く。

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