大地震(おほなゐ)の国
【大紀元日本3月13日】鎌倉時代の初期、鴨長明(1155~1216)が記した随筆『方丈記』(1212)の中に、次のような恐るべき一節がある。
「また、同じころかとよ。おびただしく大地震(おほなゐ)の振ることはべりき。そのさま、尋常(よのつね)ならず。山は崩れて、河は埋(うづ)み、海は傾(かた)ぶきて、陸地(くがち)をひたせり。土裂けて、水涌きいで、巌(いはほ)割れて、谷に転(まろ)びいる」
口語訳。「(その飢饉があったのと)同じ頃だったろうか。おびただしく大地が振るえる大地震があった。その様子は尋常ではない。山は崩れて、河は埋まり、海は傾いたように水があふれて、陸地を水浸しにした。大地は裂けて、水が湧き出し、岩が割れて谷に転げ落ちた」
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