旧満州開拓団の「碑」劇 行き過ぎた「愛国」も焦点ぼかしのためか
【大紀元日本8月10日】中国共産党の中央宣伝部(中宣部)が温州高速鉄道事故に関する報道禁止令を出した7月29日に、党の機関紙・人民日報傘下の環球網が「黒竜江省ハルビン市方正県に『満州開拓団』の石碑が建てられた」との情報を流した。
中国人の反日感情はいとも簡単に火がつく。たちまちネット上で、「慰霊碑建設は国恥だ」「侵略者を慰霊する必要はない」との強い反発が上がった。3日には、尖閣諸島問題でも大活躍した反日団体「保釣連合会」のメンバーら5人がはるばる河北省、河南省、湖南省から方正県にやってきて、慰霊碑に赤いペンキをかけたうえ、ハンマーなどで一部を壊した。5人の行為がネット上で「五勇士」「抗日英雄」と絶賛される中、非難の矛先である方正県側はとうとう、5日深夜から6日未明にかけてひそかに石碑を撤去した。
石碑は中国外務省の承認を得て、方正県が今年7月に約70万元(約850万円)をかけて建設した。10日余りで撤去された石碑のすぐ側には、1963年に建立された日本人公墓がある。こちらのほうは、旧満州開拓団の犠牲者を祀っているが、文化大革命の動乱も生き抜いてきた。48年もの歴史ある公墓に、250人の名前が刻まれた石碑を新たに備えつけただけのことだった。
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