軟禁状態の盲目の人権活動家 解放に向けネット市民は新戦略

【大紀元日本12月2日】盲目の人権活動家・陳光誠氏が昨年夏、4年の刑期を終えて釈放された。山東省臨沂市の陳氏の自宅には既に何カ月も前からジャーナリスト、支持者たちが本人と対面しようと尋ねて接触を試みているが、今もって誰一人として実現できていない。

中国当局が強制中絶などの反人道的手段で人口抑制していると告発した陳氏は、2006年8月に収監され、厳しい暴行や暴言を伴う4年間の獄中生活を余儀なくされた。釈放後も、自宅周辺の監視カメラの設置や電話の不通、外出禁止など、当局からの厳しい監視を受けており、現在、実質上の軟禁状態に置かれている。

しかしネット上の彼の支持者たちは、この状況を「行き詰まり」とは捉えていないようだ。北京在住の小撮氏は、陳氏迫害のケースは中国に民主主義社会と市民権の概念を育てる機会だと考えている。

小撮氏は11月19日

陳氏に関するビラに注意を向ける市民(『自由光诚!』より)

、臨沂市と陳氏の住む村に、陳氏の状況について説明したビラを電信柱や住宅の塀、大学内などに貼り付けた経緯を、自身のブログ『自由光诚!』に最近、発表した。小撮氏が撮影した写真には、電柱に張られたビラに注意を向ける市民の様子が収められており、影響力があることを証明している。

小撮氏は、中国社会には暴力に取って代わる方法がなければならないと考えている。陳氏の解放呼びかけのみでこの活動が終わるのではなく、より広い範囲に問題意識が伝わるよう望んでいる。ネット上では様々な分野でこの人道的問題を提起し、陳氏の住む村では人権に対する犯罪が近くで起きていることを認識させようとしている。

ビラの一部にはこう書かれている。「市民権についての教養と民主主義社会を形成する上で、陳氏のケースほど学べる材料はない。陳氏は私たちのために犠牲になった。この授業料を無駄にしてはならない」「敵の狙いは時間の経過による勝利。もし私たちの熱が冷めてしまうようなら、敵の思う壺だ」

小撮氏は暴力を使った圧制を否定し、それに取って代わる民主主義的な方法があることを地元住民へ知らせている。「暴力に耐えた人を賞賛する。しかし誰にでも暴力に耐えられるという勇気はない。市民活動は持続可能でもので、低コストでリスクが少なく、明るいものでなければならない」「陳氏の村は魔城と化している。直接対決ではなく、戦地を拡大して、拳をペンに入れ替えよう。(陳氏のケースについて)地元住民の認識の深まりは、道徳的観点からの敵へのプレッシャーになる」

中国人権保護団体・CHRDによると、小撮氏はこのビラ貼り活動の後、警察当局から先月28日の夕方から未明にかけて7時間も事情聴取を受け、「新しい宣伝をしないよう」に警察から命令されたという。

小撮氏のブログには多くの支持者が陳氏のトレードマークである黒いサングラスをかけて陳氏の解放を訴える写真が送られてくる。小撮氏はその300人以上もの支持者の写真を使って陳氏の肖像画を作成し、先日、公開した。

(翻訳編集・佐渡 道世)
関連記事
米国の超党派議員グループが、「中国共産党が主導する強制臓器摘出犯罪を根絶するために、米国政府が直接行動すべきだ」と呼びかけた。
中国共産党(中共)政府は、このたび、安全機関が「法の執行」と称して行う活動に関する新たな2つの規則を公表した。これにより、国家安全部が個人の電子機器を調査する権限が拡大され、今年の7月からこの規則が適用されることになる。最新の報道によると、深センと上海の税関では、すでに、入国者のスマートフォンやノートパソコンを無作為に検査する新たな措置が取られているとのこと。
こうして、丘を越え、丘を越え、明るい空の方向に進み、疲れと空腹でへとへとになっていた。 地図が打ち上げられようとしている海辺に着いたとき、崖であることに気づいて唖然とした! 崖の下はマカオへの海路だったのだ。ドキドキする心臓を抑えながら、崖の端に偶然、竹の棒を見つけた。 歓迎の潮風が劉さんたちを幸せな気分にさせる。 もちろん、これは冒険の始まりだ。
米議会の超党派議員は3日、ブリンケン国務長官宛てに書簡を送り、中国共産党による臓器狩りの阻止に向けた取り組みの強化を求めた。法輪功学習者や少数民族を標的とした10億ドル(約1555億円)規模の強制的な臓器摘出に歯止めをかけるため、国務省の報奨制度を活用するよう訴えている。
7月からスマートフォン・PCの検査開始。  最近、中国共産党(中共)の国家安全部が、新たな取り締まり […]