【大紀元日本11月2日】ビーフンは、うるち米を原料とするライスヌードルの一種で、主に台湾や中国南部で食べられています。中国福建省や台湾、日本では一般的に素麺のような細長い形状をしているものを使用しています。日本語でビーフンと言い、中国南部の福建省周辺が発祥で、漢字では「米粉」と表記します。日本語のビーフンはミンナン語や台湾語の発音「ビーフン」に由来する外来語です。
東アジアの華中以南は米作地帯であり、それらの地域では小麦の生産量が少ないため、小麦粉の「麺」ではなくライスヌードルを意味する「粉」(フェン)が日常的に食べられていて、種類もたくさんあります。
一般的にビーフンは乾燥させた状態で流通、販売されますが、産地では乾燥前の販売もあります。台湾や中国南部(福建語: ビーフン、北京語: ミーフェン、広東語: マイファン)、ベトナム・タイ・インドネシア・マレーシア・シンガポール・フィリピン・ミャンマーなどで盛んに食用とされています。
精米して水に浸漬したインディカ種のうるち米を、水を加えながら挽き、ろ過してとったデンプンを加水加熱しながら練って生地を作ります。そのあと「水粉」と「炊粉」の2種類の異なる製法に分かれます。「水粉」又の名を「太ビーフン」というものと後で発展して出てきた比較的細い「炊粉」又の名を「幼ビーフン」「細ビーフン」というものです。
「水粉」は太めに搾り出して成型した後、湯の中で茹で冷水に浸して、ぬめりが付かないようにします。水からすくいあげると濡れているところから、「水粉」と呼ばれます。「炊粉」は細く春雨状に搾り出した後、蒸篭で蒸します。蒸すことを閩南(ミンナン)語では「炊」ということから、「炊粉」と呼ばれます。
ビーフンは本来、中国語名「米粉」の漢字の示すとおり米の粉のみから作られるものですが、近年では米以外のデンプンも原材料の一部として使うことが増えてきています。これには原材料コストを下げるためと品質改善のためと二つの目的があります。 台湾や中国では、トウモロコシのデンプン(コーンスターチ)を混ぜて作るのが主流になってきており、商品によっては米粉以上に多く配合し、第一原材料になっている場合もありますが、これを添加することにより、食味の向上や茹でたあと伸び易く扱いづらかった純米ビーフンの欠点を補えます。
完成したビーフンは、乾燥させているため長期の保存ができます。しばらくぬるま湯に浸けるか、茹でて柔らかくしてから調理します。調理方法は様々で、炒めたりスープに入れたりすることが多く、小麦粉で作られた中華麺と同様の調理方法で、麺だけをビーフンにかえて作ることもあります。
また日本で食されるビーフンはほぼ太さが決まっていますが、東南アジアにおいては極細のものから、太いもの、シート状のものまで多数のライスヌードルが存在しています。その種類に応じた料理が存在します。
汁ビーフンの作り方をご紹介します。お米の粉から作られるビーフンは消化吸収がよく、すぐにエネルギーになるので、胃腸の弱い人におすすめです。もやしには、豆が発芽するときにできる消化のよい栄養素がいっぱいで、とくにビタミンC、カリウム、食物繊維が豊富です。ビタミンB群の豊富な豚もも肉と色とりどりの野菜を千切りにした、栄養バランスがよく、胃腸に負担をかけないスープです。
野菜たっぷり汁ビーフン(2人分)
・ビーフン(乾燥) 80g ・豚もも薄切り肉 50g
・もやし 50g ・にんじん 20g
・たけのこ(ゆで) 40g ・生しいたけ 60g(3枚)
・長ねぎ(青い部分)1本分
・スープ【固形スープの素) 1個 湯 400ml(2カップ)】
・酒 大さじ2
・塩、こしょう 各少々
・薄口しょうゆ 小さじ1
作り方
(1)もやしはひげ根を取ります。にんじん、たけのこは4cm長さの千切り、しいたけは石づきを取ってそぎ切り、長ねぎは斜め薄切りにします。
(2) 豚肉は脂身を取り除き、斜め細切りにします。
(3) ビーフンを水で戻します。
(4) スープを煮立てて(1)を加え、再び沸騰したら(2)を加え煮ます。
(5) アクを取り、酒、塩、こしょうで味つけをし、しょうゆを加えます。
(6) ビーフンを加え、ビーフンが透き通ってやわらかくなるまで煮て出来上がり。
器に盛り付けます。
(文・大鬼)
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