【大紀元日本11月7日】まるでニューヨーク州と隣町のニュージャージー州を標的にしたような大型ハリケーン「サンディ」は、米国に未曾有の災害と苦痛を多くの市民に与えた。
1955年以来の大型ハリケーンといわれる「サンディ」は、上陸から6日目を迎えた4日(日)、260万戸以上(マンハッタン地区を含む)が引き続き停電中である。
週末の寒気も相まって各家庭では現在も、電気、ガス、ガソリンの無い不安な日々が続いている。10月29日(月)の昼から夜にかけて多くの家庭が停電した。
テレビやインターネットの情報はもちろん、携帯電話の使用もままならず、風呂へも入れない日々が続いているのだ。
トランジスタ・ラジオから流れるクオモ州知事やブルンバーグ市長の会見を聞きながら、予想以上に長引く復旧に人々の我慢の限界が頂点に達しつつある。
被害の大きかったニュージャージー州やニューヨーク州スタッテンアイランド、ロングビーチに住む市民の怒りや悲痛な叫び声が聞かれるたびに心が重く悲しくなる。
各地域での主な復旧作業として、電力の復旧が早急課題であるが、そのほかにも冠水家屋の安全点検、切断された電線の修理、倒れた木々の処理、市民のための避難所(シェルター)、宗教福祉団体などによる水や食事、ドライアイス、毛布や日用品の配布、政府から支給される低金利の貸付(FEMA)などがある。
衛生面では、冠水地域のナッソー・カウンティーの飲み水が汚染され、飲料水としてペットボトル飲料と水道水の煮沸処置が必要だという。
停電地域でも発電機(ジェネレイター)を持っている家庭では、一部の電気の明かりや冷蔵庫の食料の保存、暖房の電力使用に活用している。一部の地区では、不足していた発電機の販売と配達を再開した大型工務店もある。
日にちがたつにつれ近隣の停電した家庭では、電気が使える親戚や友人宅を頼り身を寄せたり、金銭に余裕のある人は被害の少ない地域のホテルやモーテルへと車で移動した。
今、一番頭の痛い問題は、ガソリンが地域のスタンドに十分に無いことである。
ご存知のように車社会のアメリカでは、郊外の各家庭に車が2、3台あるのが普通であり、車への依存度が日本に比べて非常に高い。
地域によって事情が異なるが、ポリタンクへの給油は一時間強待ち、給油待ちの車は数百メートルに及ぶ。6時間から半点xun_ネ上待った挙句にガソリンがすでに売り切れていたなど悲惨な話を見聞きする。
ニューヨークでは、2日前にガソリンをめぐり殺人事件が起こり、治安のためにスタンドでは警察の車が常に待機している。
6日(火)、あと2日に迫る大統領選挙に向かうニューヨーク市民の足が危ぶまれている。
私の住むニューヨーク州郊外LI、サウス・ショアの電気の復旧は、選挙の終わった翌日7日(水)の夜11時となる予定だ。
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