アリスン・チェン(神韻公式ページより)
【大紀元日本3月19日】ダンス・シューズの寿命は普通1カ月くらいだが、公演シーズンは、1週間もてば幸運だ。毎年、無数のシューズをスーツケースに詰め込む。この危険な旅では、最も強い靴だけが生き延びる。
基本の練習はダンサーにとっては日常のこと。しかし、劇場によってはリハーサルルームがない。スタジオがあっても、ダンスフロア、バー、鏡がそろっているとは限らない。小さすぎて団員が入りきれない場合もある。ロビーに押し戻されることはよくあることだ。このような時、シューズとカーペットとの戦いが始まるのだ。
カーペットが柔らかければシューズはそれほど傷まない。しかし、固いカーペットはシューズの素材を削りとり、終いには巨大な穴からつま先が突き出てしまう。一時しのぎに粘着テープなどを貼るが、シューズはこれで駄目になる。ここまでくると、ソックスが同じ運命を辿らないように祈るばかりである。ダンスフロアがとても恋しくなる。
ダンス・シューズの健康状態がどうであろうと、ダンスが簡単なことまずありえない。一回ごとの基礎トレーニングは、体力だけでなく精神力も消耗する。練習すべき技能のリストは果てしなく続く。中国古典舞踊の動きと形態は、一朝一夕で習得できるものではない。完璧なダンサーというものはない。練習すべき課題は常に存在する。過密なスケジュールのため、一日の終わりには、バタンキューと寝込んでしまう。そして翌朝、目覚ましが鳴り響くとともに、また回転と跳躍、靴擦れとアザ、汗、献身と決意に満ちた長い一日が待っていると感じる。痛みなくして向上はない。近道はない。ただ懸命に努力するのみ。
実際は、慣れてしまえば、大丈夫。大方のところ、ダンスが大好きだからだ。疲労感や引き裂かれたダンス・シューズは、職業上のリスクの一部に過ぎないのだろう。
中国伝統舞踊の復興を掲げる神韻芸術団を大紀元はサポートしています。
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