【ぶらり散歩道】ー大阪篇ー 緒方洪庵の適塾

【大紀元日本6月20日】地下鉄御堂筋線淀屋橋駅で降りて歩いて約5分、近代的なビルに囲まれた緒方洪庵(号・適々斎)の適塾前に着いた。1945年(昭20)の大空襲にも奇跡的に焼失を免れた建物の隣には、大阪で最も早く開設された愛珠幼稚園がある。適塾の東西には緑地公園が設けられ、西側の緑地には、本を手にした洪庵の像がある。昼時になると、男女会社員の憩いの場になって賑やかになる光景は、雀のさえずりと共に何時見ても楽しい。

洪庵(1810年=文化7~1863年=文久6)は備中足守(現・岡山市足守)に生まれ、長崎での蘭学修行などを経て1838年(天保9)に大阪・船場に蘭学の私塾・適塾(適々斎塾)を開いた。その7年後の1845年(弘化2)に、現在の場所にある商家を購入して適塾を発展させた。

適塾における教育の中心は蘭書の会読で、塾生は予習に使う1冊しかなかったヅーフ辞書(蘭和辞書)を奪い合って勉強したと言われている。これらの塾生の中から、明治維新で活躍した大村益次郎(4代目塾頭)、橋本左内ら、慶応義塾を創立した福沢諭吉(10代目塾頭)、内務省初代衛生局長の長与専斎(11代目塾頭)、日本赤十字社の祖・佐野常民らを輩出している。

▶ 続きを読む
関連記事
握力、安静時心拍数、ウエスト身長比。長寿や健康寿命の手がかりになる5つの指標と、改善のヒントを紹介します
燃える町から父を背負い、息子を連れて逃れる英雄の姿に、古代ローマ人が大切にした責任、冷静さ、勇気を見つめます。
60代の中医師が実践する、体も心も軽くなる「老けない生き方」とは?五色を意識した朝食や下半身を鍛える「宇宙散歩ラン」、仕事や付き合いを削ぎ落とす暮らしの引き算。60歳を過ぎてから人生を最高に楽しむための食事・運動・メンタル術を明かします。
帰っても落ち着かない、なんとなく居心地が悪い。そんな家を「ただいま」と言いたくなる場所に変えるには、高いお金も特別なセンスも必要ありません。今日からできる6つのシンプルな方法を紹介します
千年の歴史を支えてきた宣紙。過酷な水火や鍛錬を経て生まれる一枚の紙が、いかにして筆墨を受け止め、文脈を後世へ紡ぐのか。無言の紙漉き工程から天地の理や生命の在り方を読み解く、静謐で深い思索に満ちた一編