中国輸出3.1%減、6月貿易統計 当局「厳しい局面」

【大紀元日本7月10日】中国税関総署が10日に発表した貿易統計によると、6月の輸出は前年度同月より3.1%減少し、輸入も0.7%減となった。旧正月による大型連休で落ち込んだ2012年1月を除き、輸出の減少は2009年11月から44ヶ月ぶり。内需、外需ともに低迷していることから、中国経済減速が鮮明になってきた。

輸出の減少について、同署の鄭躍声報道官は外需低迷、人民元高、労働力コスト上昇などが原因だと分析し、「中国経済は厳しい局面に立たされている」と述べ、「下半期はさらに多くの困難に直面することになるだろう」との見方を示した。

また、5月から当局は投機資金を国内に持ち込むための実態のない「架空輸出」を取り締ったため、輸出減につながったことも要因の一つと同報道官は指摘した。

(翻訳編集・高遠)
関連記事
中国経済に新たな危険な兆候が見られている。貸付と借入の減少が続いており、国の深刻な経済・金融問題を浮き彫りにしている。中央銀行の引き下げによって、政策開始時よりも実質金利が高くなってしまった。
中国の5月の「ゴールデンウィーク」期間中、旅行者数は過去最多となったものの、1人当たりの消費額は減少傾向だった […]
中国の四大銀行の営業収入と純利益が急速に減少しており、経済活動の停滞や不動産市場の低迷など、さまざまな要因がその背後にあると専門家は分析する。
上海のオフィスビル市場は今、20%を超える空室率という過去最高の記録を更新した。不動産コンサルティング会社のCBRE Group Inc.の統計によると、上海の甲級(高級)オフィスビルの空室率は20.9%で、前四半期から1.1ポイント、前年同期からは2.8ポイント増加している。専門家は経済の低迷と賃料の下落が続く中、上海の経済回復の困難さを警告している。
地政学的な緊張を避けるため、アップルをなどアメリカ企業の台湾ファウンドリメーカーは、中国本土から生産拠点を移転させている。