周永康側近、失脚止まらず 秘書陣も全滅

【大紀元日本2月26日】習近平政権が2012年末発足後、大規模な反腐敗運動を展開してきた中、その多くの動きは中央政法委の前トップ周永康氏を指している。周氏の古巣である四川省政府、石油業界、中央政法委の腹心は相次ぎ、「重大な紀律、法律違反」の容疑で更迭されて調査を受けている。「周氏の失脚は間近に発表される」との見方が大勢だ。

最初に取り調べを受けた周氏の側近は、四川省共産党委員会のナンバー2である李春城氏であり、2012年12月「重大な紀律、法律違反」の容疑で失脚した。

昨年9月には、国務院国有資産監督管理委員会のトップ蒋潔敏氏は同様の容疑で取り調べを受けた。約3カ月後の12月下旬、公安部の副部長(次官)、法輪功弾圧を執行する「610弁公室」のトップ李東生氏も同容疑で解任された。この2人もよく知られる周氏の腹心である。

北京市国家安全局の梁克局長も数日前に解任された。ニューヨーク・タイムズ紙は、梁氏への取り調べは先月から始まった「周の諜報機関での側近を取り締まる新たな動き」の一環であると伝えた。

20日、四川省の大富豪で四川漢龍グループのトップ、劉漢氏の起訴が伝えられた。容疑は殺人と傷害罪、反社会的組織の発起など21項目に及んだ。

共産党機関紙「人民日報」は翌21日の論評で、「劉の背後の『守護神』はこれから明らかになる」「いかなる人物、いかなる立場の人も、法律に触れた以上、裁きを受けるほかない」と、四川省に強い影響力をもつ周永康氏の存在をにおわせた。

10年以上にわたり周氏の秘書などを務めた海南省の冀文林・副省長への取り調べが18日に発表されてから、中国国内メディア「中国経営報」は22日、もう一人の秘書、中国石油天然ガス集団傘下の中国石油国際の共産党委員会のトップ瀋定成氏への調査も明らかにした。これにより、昨年から拘束が相次いで報じられた四川省幹部の郭永祥氏や李崇禧氏、中国石油の李華林副総裁を含め、周氏が石油業界、国土資源部、四川省、公安部に在任時の秘書5人が全部失脚したことになる。

さらに、海外の中国語情報サイトはこのほど、中国人民政治協商会議の副主席で、江西省共産党委員会トップの蘇栄氏も周永康案件に関与した一人として、指導部の取り調べを受けていると報じた。

昨年12月から、「周は軟禁状態にある」との政権内部の情報に基づく国外メディアの報道は相次ぎ、中国国内メディアも徐々に、関連の失脚報道で、周氏の名を出すか、ほのめかすかで周氏との関係を明らかにしている。一部の海外メディアは、周氏への対応は3月開催の全人代以降に発表されると予測した。

(翻訳編集・叶子)
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