北京在住者、海外サイトに「臓器狩り」情報提供で逮捕

【大紀元日本5月16日】中国の収容所で起きている、生きている人から臓器を奪取する「臓器狩り」問題に関する情報を米国拠点の中国語サイトに提供したとして、中国公安当局は北京在住者を逮捕した。AP通信が伝えた。

同局によれば、北京在住の向南夫氏(62)は「中国当局が生きている人間から臓器を摘出し、生き埋めにしている」との情報を博訊新聞に提供し、巨額な米ドル報酬を得て、反政府意識に繋がる社会的不満を煽ったという。他にも「警官隊が暴力で土地を接収し、妊婦を殴り殺した」などの情報も同紙に伝えていた。

これについて博訊新聞は13日、反論の声明を発表。向氏からの情報提供を受けたことは認めているがニュースとして報じておらず、報酬についても否定している。しかし、同紙代表ワトソン・モン氏は4月に北京の国連事務所に「臓器狩り」停止に関する請願書が届けられていることを明かした。

中国中央テレビによると、向氏は「私の振る舞いが悪影響を与え、政府と共産党に泥を塗った」と罪を認める供述をしているという。

香港の政治評論家ウィリー・ラム氏は「中国指導部は、中国国外サイトから流れる都合の悪い情報の発信を止めたがっている」と解説する。またそのようなサイトは中国の政治派閥の情報戦争の場となって いる。例えば共産党幹部の資産や家族に関する情報を漏らすことで、互いを攻撃することにサイトを利用しているという。

今回「臓器狩り」情報を受けた博訊新聞は中国市民ジャーナリズムの先駆として知られるサイト。主に中国の政治や人権迫害に関する情報を発信する。同サイトによれば、匿名で情報を提供することが出来、同編集部が映像や写真などから証拠を検証しニュースにまとめている。

同サイトは中国当局の検閲対象で中国本土からは閲覧できない。博訊新聞は2012年、元中国共産党幹部の薄煕来氏の失脚につながる情報をスクープした。

「臓器狩り」問題はカナダの人権弁護士デービッド・マタス氏と元同国政府高官デービッド・キルガー氏が設立した独立調査団の報告書により2006年初め、世に公となった。同問題を訴える両氏の活動は続いており、最新の調査書によると2000年から2008年までに6万5000人の中国労働収容所の収容者が臓器移植のため生きたまま臓器を収奪され殺害されている。その対象は主に、監禁された法輪功学習者であると指摘している。

デービッド・マタス氏は6月中旬に来日し、東京や大阪で「臓器狩り」に関する講演を行う予定だ。

(翻訳編集・佐渡 道世)
関連記事
中国本土における人権侵害問題に20年以上にわたり取り組んできた中津川博郷(ひろさと)元衆院議員。法輪功学習者に対する迫害や臓器狩り、ウイグル人への抑圧など、中国共産党の人権侵害を見過ごせないと訴え続けてきた。
米議会の超党派議員は3日、ブリンケン国務長官宛てに書簡を送り、中国共産党による臓器狩りの阻止に向けた取り組みの […]
4月23日、チェコ下院議会で法輪功迫害に関する公聴会が開かれた。プラツニク保健副外相は「法輪功学習者に対する臓器収奪は我が国だけでなく、世界中の議会で非難されている。到底容認できない行為だ」と強く述べた。
中国では5月1日より、違法な臓器取引を取り締まる新法が施行される。だが、長年にわたり死刑囚や囚人からの強制的な臓器摘出の証拠が絶えない中、新法でこの問題が止むのか。専門家は一様に首を横にふる。
中国の謝鋒駐米大使が20日、米ハーバード大学ケネディスクールで講演中、複数の学生活動家による抗議が起こり、演説は何度も中断された。抗議者は中国共産党によるチベット、新疆ウイグル自治区、香港での高圧的な政策を非難し、非合法な臓器狩りを糾弾した。