北京マラソン、防毒マスク着用の選手も

【大紀元日本10月22日】第34回北京国際マラソンが19日に開かれた。白いスモッグに覆われた空気はどんよりとしていた。スモッグの吸入を防ぐため、多くの選手はマスクをつけていた。中には防毒マスクを装着したまま競技に臨んだ選手もいる。

中国環境保護部の観測データによると、北京市の19日午前6時頃の「空気質指数」(AQI)は328で、汚染指数が最高レベルの6級「深刻な汚染」に達した。

中央気象台は人々に対し極力外出を控え、外出する際は必ずマスクを着用し、有毒粉塵の粒子が体内に入り込まないように促した。スモッグはマラソン大会の開催に不利であるのは明らかである。

しかし、北京マラソンの主催者は定刻にスターターピストルを鳴らした。世界55カ国・地域から集まった選手3万人はスモッグが漂う中、競技に参加した。多くの選手はマスクを着用していた。中には防毒マスクをかぶって競技に参加する選手もいた。

北京マラソン競技組織委員会は大会参加者に対して極力鼻呼吸をするようにすすめた。「第一財経日報」の報道によると、ある南京の選手は、これは全く素人のアドバイスであると指摘し、「マラソンは短距離走ではなく、42キロの長距離を鼻呼吸だけで走破するのは不可能である」と反論した。

リードをしていたケニアの選手は20キロの時点で試合を放棄した。イギリスのChas Pope選手は試合放棄後、「私は10キロ走った時点でつけていたマスクを見て、これでもう十分だとはっきり分かった」と話した。

米国駐北京大使館は北京マラソンに対して「極めて高いリスクがある」と表明した。

今年の北京マラソン ( Kevin Frayer/Getty Images)

2006年10月開催の北京マラソン (Cancan Chu/Getty Images)

(翻訳編集・鈴木真弓)

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