中国終戦の祝日、北京の交通機関は規制一色 軍事パレード開催のため
第2次世界大戦終結70年にあたり、中国政府は9月3日を「抗日戦争勝利記念日」として新たに国民の祝日と定めた。連休になるはずだが、北京市民にとっては退屈な休暇になりそうだ。なぜなら軍事パレードが開催されるため、空の便や電車、道路でさえ規制一色になるからだ。
空の便の規制
3日の軍事パレード開催にあたり、北京国際空港は同日午前9時半から12時半まで閉鎖され、一時的に全フライトの離着陸が禁止される。
中国の民間航空行政を管轄する政府機関・中国民用航空局は、当日の北京周辺上空飛行禁止区域を設定した。8月中は、軍用機が練習に空港を使用するため、航空会社のフライト発着は最大1時間遅延させなければならないという。
中国で最近行われた軍事パレードは、2009年の中国共産党建党60周年記念日の時だ。当時も中国上空域は軍に制御され、複数の空港閉鎖とフライトの遅延が起きた。
北京市民は8月21日まで、航空券の購入を禁じられ、さらに個人所有の航空機が首都上空を飛行することは8月22日から9月4日まで禁止された。
道路と鉄道の規制
北京では自動車走行規制も設けられる。8月20日から9月3日まで、ナンバープレートによって市内走行の車両を半数にまで減らすという「ナンバープレート規制」を実施する。同様の規制方法は2014年のアジア太平洋経済協力会議(APEC)、2008年の北京夏季オリンピックにも見られ、2022年の冬季オリンピックにも行わることが予想される。
また地下鉄や鉄道の駅も閉鎖されると報じられているが、詳細はパレードの5日前まで、明らかにされないという。
天安門広場は8月1日から国内外の観光客を受け入れていない。また9月7日まで一般市民の進入も禁じられている。
天安門広場と市内の主な道路は、パレード準備の整備が進んでいる。道路両側のガードレールの交換や、敷石の交換、城楼も塗り直しなどが行われている。市中心を走る大道路・長安街の底には、コンクリートとアスファルトの2層からなる厚さ約120センチの「防爆層」が増設された。地下には地下鉄1号線が走っているため、安全性を強化する目的があると伝えられている。
(翻訳編集・佐渡 道世)