中国爆発事故
山東省の化学工場で爆発事故、10人死傷 「巡回検査を受けたばかり」
中国では化学工場による爆発事故が相次ぎ、危険物の管理や安全性への社会不安が広がっている。犠牲者120人以上を出した天津の爆発事故からわずか10日後の22日夜、山東省淄博市桓台県の化学工場で大きな爆発と火災が発生し、工場従業員1人が死亡、9人が負傷した。
中国国内メディアによると、地元当局は、化学物質を分離させる機械が炎上して爆発したとして、消防隊員150人と消防車20台の態勢で消火活動にあたり、約5時間後に鎮火した。
工場から1キロ以内に住宅地があり、爆発の衝撃で多くの窓ガラスが割れた。爆発の震動は5キロ離れた場所でも感じられた。また、事故後、白っぽい粘りがある物質が空中から落下し、刺激臭もしたという。
地元政府はこれまでに基準を超える環境汚染は確認されていないと発表したが、一部の地元住民らはマスクを着用したりして汚染物質の拡散に警戒を続けている。
24日付け中国大手ポータルサイト騰訊(テンセント)によると、天津の爆発事故発生後、全国各地で危険物の安全管理の徹底が図られている。山東省も例外ではなく、天津爆発の翌日の13日、桓台県当局は化学危険物の企業責任者向け緊急会議を開き、危険物施設の安全管理の徹底を求めた。また、17日から21日にかけて山東省の国土資源部(省)のチーム6人が淄博市の企業に対して巡回検査を行ったという。
事故が起きた化学工場は潤興投資集團の子会社で、2012年に設立された。今年8月からパイロット生産を始め、まだ正式に稼動していない。同工場の主力製品はナイロンの生成などに使われる有機化合物のアジポニトリルで、年間10万トンの生産能力を備えている。アジポニトリルは加熱や燃焼により分解し、有毒なシアン化水素(青酸)を発生する。
(翻訳編集・王君宜)
関連記事
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]
上川陽子外務大臣は、パナマ在留邦人及び進出日系企業関係者と昼食会を実施した。日・パナマ間の経済分野における協力の可能性や課題、教育などについて、意見交換を行った。