アルミニウムでミツバチも認知症に?

イギリスのキール大学(Keele University)とサセックス大学(University of Sussex)の研究者が、学術ウェブサイトPLOS ONEに最近掲載した論文で、「おそらくミツバチが減少した主な原因は近代の最大汚染物質、アルミニウムである」と指摘した。

アルミニウムは生物の神経系に対して毒性を発揮する金属で、大脳に蓄積されると認知障害を引き起こすと言われている。「サイエンス・ワールド・レポート」のウェブサイトで6月8日、「ミツバチの幼虫は酷く汚染されており、体内のアルミニウム濃度は113~200ppmに達している」と発表された。通常、アルミニウムが人体に3ppm蓄積されると、脳組織は損傷してしまう。人間よりはるかに小さいミツバチの体内でこの数値のアルミニウムが検出されるということが、いかに汚染がひどいかを表している。

研究の主なメンバーであるキール大学のクリス・エクスレイ教授は、次のように分析した。「ミツバチやその他の送粉者となる昆虫の減少は、寄生虫からの攻撃や農薬の毒害、花の減少など、多くの原因が相互に作用した結果です。しかし、アルミニウムのように神経に対して毒性を持つ物質は、動物の行動そのものに支障をきたす可能性が非常に高いのです。ミツバチの日常行動は自身の認知能力に依存するところが大きいため、アルミニウムの体内蓄積によって誘発された認知機能障害が、ミツバチ減少の主な要因と考えられます。私達が今観察しているのは、アルツハイマー病に罹っているミツバチかもしれないのです」

▶ 続きを読む
関連記事
都市の光が星空を覆い、人と宇宙の繋がりが薄れた現代。科学が遠大な宇宙を解き明かす一方で、失われた生命の実感と「天人合一」の古代の叡智を説き、真の夜闇の中で己の起源と精神の故郷を見つめ直す随想
閉ざされたクルーズ船で感染症を防ぐ最も強力な武器とは?ビュッフェの回避や客室の消毒以上に重要なのは、実は「正しい手洗い」だった。ノロウイルスにも有効な石けんと水による20秒の手洗い術など、船旅を快適に楽しむ予防法を専門家が伝授します。
重いギプスで固定する時代は終了?骨折治癒の最前線では、適度な運動による血流増加や、最新の可動式装具を活用した統合的アプローチが主流となっています。冷やす期間の見直しやタンパク質などの栄養ケア、骨粗しょう症のサインとしての警告まで分かりやすく整理しました。
CPAPが使えない睡眠時無呼吸症候群に「舌下神経刺激(気道のペースメーカー)」という選択肢?あご下に埋め込んだ装置が電気パルスで舌を動かし、気道閉塞を防ぐ革新的治療を解説。適用条件や手術の流れ、減量や筋トレを組み合わせた個別の克服法に迫ります。
コーヒーは眠気を覚ますだけではありません。腸内細菌を育む、薬の効き目を変える、鉄の吸収を妨げる。知っておきたいコーヒーの体への影響を、栄養学の専門家がわかりやすく解説します