中国海軍艦船、アラスカ沖で初確認 北極圏狙いか

米国防総省は2日、中国海軍の艦船5隻がアラスカ沖公海を航行していることを明らかにした。同海域で中国海軍の艦船が確認されたのは初めてのことだという。

現場は太平洋北部で、米国とロシアの間にあるベーリング海のアリューシャン列島近くの公海である。中国の戦闘艦3隻、補給船、水陸両用艦艇が数日前から展開し、2日の時点でもこの海域にとどまっているという。

同省は「国際法に基づいて、公海上を航行する自由を尊重する」「現時点までに脅威となるような行動は確認されていない」としている。

同省匿名当局者は米ウォール・ストリート・ジャーナル紙に対し、北極圏への関心を示すものだとの見方を示した。

北極圏には世界の未発見原油の10%、天然ガスの30%が眠っているといわれている。また、欧州とアジアを結ぶ最短ルートでもある「北極海航路」は国際貿易航路になる公算も高い。中国政府は以前から「中国は北極圏近隣諸国である」と主張し、同地域開発の中心的存在である「北極評議会」の常任オブザーバーになった。

(翻訳編集・叶子)

関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。