中国本土で相次ぎ「江沢民を告訴」の標語ステッカー 貫かれる信念
中国当局に弾圧を受けている中国伝統気功法・法輪功の学習者や家族は、迫害を指揮した江沢民元国家主席を大量虐殺(ジェノサイド)等の罪で、刑事告訴するための活動を続けている。本土では、関係者が「江沢民を告訴しよう」などのステッカーを街中に貼り、国営メディアが伝えることのない「真相」を訴えている。
町中の電柱や看板、歩道橋など、いたるところにステッカーが貼られている。弾圧対象である法輪功は、学ぶことさえ「違法」扱いだ。国内の活動を警察が発見すれば、「社会秩序撹乱罪」で連行・逮捕され、弁護士不在など圧倒的に不利な裁判で、有罪判決を受ける。強制収容所で拷問を受ける可能性もある。
それでも、学習者は堅い意思を貫き通し「法輪功とは何か」「なぜ迫害を受けているのか」を訴え続けている。法輪功の情報サイト「明慧ネット」によると、尋問する警官に、心身の修養する大切さと、法輪功の信仰に違法性はないこと、共産党の不当性と腐敗を伝えると、解放するものもいるという。
また明慧ネットの集計では、5月から始まったこの活動では、国内外17万人以上の学習者が江氏への告訴・告発状を中国最高人民検察院に提出した。
江氏の刑事告発に向けた署名活動も世界で展開している。企画した台湾の弁護士団・法輪功人権救済弁護団によると、7月から9月までに台湾、香港、韓国、日本などのアジア諸国で35万人が署名した。弁護団は、署名を国際刑事裁判所や大陸の司法関係当局に送る予定だ。
明慧ネットによると、迫害で死亡した学習者は、身元が確認できただけで3800人以上。中国問題に詳しい米国のジャーナリスト、イーサン・ガットマン氏の推計では、収容所や刑務所施設には50万から100万人の法輪功学習者が収監されていると推測する。
(翻訳編集・佐渡 道世)