中国国営大手副社長が自殺 元国家副主席黒幕説

中国国営大手炭鉱会社「神華集団有限責任公司」(以下・神華集団)は10月30日付の公告で、同社の王品剛・副総経理(副社長)が同29日に亡くなったことを明らかにした。死因については触れていないが、複数の中国メディアは飛び降り自殺だと報じている。昨年11月から、国家機関や地方政府の腐敗を摘発する中央巡視チームが同社への査察をはじめ、複数の同社上層部が失脚した。

神華集団は中央直轄のエネルギー業界の大手企業で「世界最大の炭鉱会社」とされる。査察開始後、定年退職した華澤橋・元副社長、赫貴・副社長、張文江・社長補佐など主要幹部5人が取り調べを受け、逮捕された者もいた。

習近平政権が進めている汚職撲滅運動において、政権の高官や企業上層部の自殺が相次いでいる。1週間前の10月23日、取り調べを受けていた大手証券会社「国信証券」の陳鴻橋・総裁が自殺した。

消息筋によると、神華集団の前社長、昨年2月国務院国有資産監督管理委員会の副主任に異動した張喜武氏は曽慶紅・元国家副主席の腹心であり、同社の複数の大型プロジェクトに、曽氏一族やその側近が間接的にかかわっているという。神華集団に対する汚職調査が狙っているのは曽氏だという見方がある。

(翻訳編集・叶子)

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