クラシック・ピアニストのアン・ヴォリンク氏は、ここ数十年にわたり、 アーティストとして心の旅をしてきた。精魂こめた努力は、詩集、作曲、ピアノのソロ演奏のCD、絵画・詩・ピアノの一人展、テレビのドキュメンタリードラマの制作という形で現れている。
芸術の世界に深く関わってきたヴォリンク氏は、芸術の未来を危惧していたが、クリスマス・イブに神韻芸術団の公演を米国ヒューストンで鑑賞した後、感謝と希望で満たされていた。
「壮麗でした…この文化に浸る機会のないアメリカ人として、これほどの優雅さ、インスピレーション、美しさ、精確さ、高貴、純粋さに触れ、感銘しました。現代のエンターテイメントはあまりにも汚染され、不浄で、醜く、無作法で、粗野で、受け入れ難く、まとまりがないことに不安を感じていました。アメリカの文化は高貴と優雅が失われつつあります」と、ヴォリンク氏は語った。
「この純粋な芸術に何度お礼を言っても言い尽くせません。この美しい伝統に感謝します。舞踊を通して人間の尊厳を表現してくれたことに感謝します。あらゆる面で息を飲む体験でした」
ヴォリンク氏は極めて詳細に神韻の舞台を解説してくれた。ご自身もアーティストであるため、「美しいものならすべて私にとって重要なのです」と語る。
「神韻は美しい。あらゆるレベルで芸術的に統合されています。舞台設定を反映する色彩、建物を反映する衣装の外形、流れるシフォンの広大な動き、弦楽器の幅広い音色がこの動きを引き立たせる様子、オーケストラの音調。とにかくすべてが美しい」
「ハンカチの踊りのニュアンスに感銘しました。音楽が盛り上がるとハンカチが開花します。クレッシェンドになると、シフォンが空中を舞います。力強いダンスの時は、オーケストラがテンポの速いフォルテッシモを奏でます。突然、音が消えたと思うと、舞台のダンスが一瞬止まっているのです。すべてが美しく一体となっています。」
創造性、技術の精確さからだけでは、これほどの美しさは生み出せないと語る。
「これらのものを超えて、ダンサーたちから何かを感じとります。とても美しいもの、とても個人的で、奥深く、豊かで、誠実で高貴なものを感じます。ただ美しかったです」ヴォリンク氏は語る。
また、ヴォリンク氏の一番のお気に入りの演目は「海の妖精」だという。
女性のダンサーが青と白のぼかしのかかった、滝のように見える扇を使うしぐさが良かったと語る。「さざ波を生み出すように縦に振動させる様子に、目を見張りました」。「喜び、畏怖の念、至福を感じました。このような優しさが世界にないことを少し悲しく思いました」
「古典の感覚だけでなく躍動的な可能性も感じました。とても古いという感覚と同時に何か美しいものが興っているという感じです」
神韻の演目がすべて穏やかなわけではない。新たに就任した皇帝が権力のために戦う話や、邪悪によって引き裂かれる夫婦の話、共産党政権のもとで押しつぶされそうになっている精神性の信念など、ドラマ性の高いストーリーを描いた演目もある。
ヴォリンク氏は、音楽を通してこの全体的な概念を理解するようになったと言う。「音楽から聞き取れます。退廃に立ち向かっていることが」とコメントした。
だから、神韻公演は インスピレーションの源だった。
「自分の技能に満足せずに、さらに精進し、微妙な違いを極めなければと鼓舞する思いです。微妙な違いを説明し表現すること、文の一行を推敲することは重要なことです。小さなことの積み重ねが芸術を美しく高貴なものにするのです。最終仕上げのタッチ、すべてが大切です。ダンサーの技能は、本当に卓越していますね」と賞賛した。
( 記者・Lea Zhou, Catherine Yang 新唐人テレビ)
(翻訳編集・鶴田)
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