独身者の権利

「独り身でも幸せ」親の結婚強制に悩む男女、駅ポスターで理解求める

中国では習慣的に、年頃の独身男女をもつ親は子供に結婚を強く迫るのが一般的だ。旧正月が近づくなか、帰省する独身者にとって両親や親戚から結婚のプレッシャーをかけられるのは頭の痛いことだろう。

この圧力から逃れるため、帰省時には、一時的に恋人を装ってもらうサービス「レンタル彼氏/彼女」を利用する若者さえいるという。中国では「独身を貫く」という生き方についての理解は、まだ浅いようだ。

そこで、ネットで意気投合したという結婚の圧力に悩む10人の独身男女が、お金を出し合い、独身への理解を訴える広告ポスターを作成。多くの人が行き交う地下鉄の北京東直門駅に掲示した。幅1m×高さ1.5mの広告ポスターには38000人民元かかる。

最初にデザインは「逼婚(結婚を迫る)」の二文字に大きな×が書かれたTシャツを着た若い女性が、頭上に手を「No」の姿勢に交差して、結婚の強制に断固拒否するというものだった。しかし、北京工商管理局の許可がおりず、日の目を見ることはなかった。

今度は、中国の新年をイメージした灯籠や爆竹、「福」の文字を加え、マンガ風の可愛らしい女子を描き、年賀状に似せたデザインに変更した。「最愛のパパママ、心配しないで下さい。世界はこんなにも大きい。人生にはいろんな種類がある。独身でもきっと幸せに生きられる」というメッセージも添えられた。

このポスターは、資金が限られているため一カ所しか掲示されない。3月初めまで地下鉄の北京東直門駅出口に張られる。

(翻訳編集・山本アキ)

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