中国国務院の綱要草案に「大陸が一方的な説明で決められることではない」と一蹴する台湾行政院大陸委員会の夏立言氏 (陈柏州/大纪元)

中全人代「北京ー台北高速鉄道」計画、中国と台湾市民非難集中

中国全国人民代表大会(全人代)で3月5日に公表された国務院「第13次5カ年計画」(2016年~20年)綱要草案に、北京から台北まで、北京からマカオなど8つの高速鉄道を開通させると明記された。

国内紙「法制晩報」(3月5日付)によると、同草案には「近日建設を開始される安徽省合肥から福建省福州までの客運専線鉄道は、北京-福州-台湾までの高速鉄道の一部だ。合肥-福州線は適切な時期に「台海通道(台湾海峡海底トンネル)」の建設に伴い台湾まで延ばされ、「京福台」高速鉄道を形成させていく」と記された。

台湾紙「聯合報」によると、行政院大陸委員会(陸委会)は「大陸(中国当局)による北京から台北までの高速鉄道建設について、建設の技術面や鉄道運用の安全面やコストなどの事由のほか、国家安全、民意の反響など複雑な問題がもたらされるので、大陸が一方的な説明で決められることではない」と一蹴した。

中国当局の北京ー台北高速鉄道建設計画について、インターネット上では台湾ネットユーザーから相次いで批判するコメントが多く寄せられた。「(中国共産党が)統一戦線を行おうとしているのか?」と危惧するユーザーが多かった。「(中国政府が)絶対できないこととわかっているのに、何で堂々と言えるのか」、「おかしすぎて口に入れたご飯を吹き出した。あなたたちに造ることができると(台湾市民が)信じられるとでも思ったか?」、「黒潮、台風、地震の多発地帯に高速鉄道を造る?中国共産党の想像力に感銘したよ。地震を体験したことがないだろう?黒潮を長江だとでも思ったのか?もう台風の破壊力を言う必要ないね」。中国当局の建設技術力を全く信用しないコメントも多かった。

一方、中国本土のネットユーザーも熱く議論を広げた。「法制晩報」の報道記事についてのコメント書き込み数は1.5万件に上った。中には「台湾まで建設するって、台湾人は同意したのか?」、「香港までの高速鉄道建設を先に完成しようよ。香港でストライキで建設が進まないのに、台北までって?」、「国民党の時でも不可能なことだ、民進党になったら、なおさら不可能。私たちの一方的な思いだよ」と否定的な意見が多かった。「この提案おかしい」、「妄想だ」と直接に批判する人もいた。さらに「なんで、北京から月までの高速鉄道を造らないのか?」、「中国から直接アメリカまでの橋を造れば、貿易の促進になる」と皮肉った人もいた。

 

(翻訳編集・張哲)

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