中国元最高指導部メンバーの妻と息子 懲役9年と18年

中国元最高指導部メンバーで、汚職などの罪で無期懲役の刑を受け服役中の周永康(74)の妻(48)と息子(44)がこのほど、収賄などの罪でそれぞれ懲役9年と18年の有罪判決を受けた。

中国当局の公式発表では、湖北省宜昌市中級人民法院(地方裁判所)は15日、息子周濱被告に、父親の職権上の利権を利用した収賄罪(量刑13年、罰金1.9億元)、影響力を利用した収賄罪(同8年、同1.6億元)、違法経営罪(同3年、同20万元)という三つの罪の併合罪で、懲役18年、罰金3億5020万元(約56億1700万円)の一審判決を下した。

同裁判所公式サイトの発表では、周永康の二番目の妻、中央電視台の元アナウンサー賈暁曄被告の初公判もこのほど開かれ、収賄罪と、影響力を利用した収賄罪の併合罪で、懲役9年、罰金100万元(約1600万円)の判決を受けた。

2人とも上訴せず、刑が確定した。

周永康は2015年6月汚職や収賄などの罪で無期懲役刑が下され、法廷で「全面的に罪を認める」と述べた。

この判決について、中国で禁止されている伝統気功団体「法輪功」は、周永康は不当逮捕された同愛好者を殺害してその臓器を移植用に密売する大規模な国家犯罪を主導したと主張。また、同団体は、習近平陣営は政権の崩壊を恐れているため、そのもっとも主要な罪を伏せているとしている。

周永康が政変計画に関与したという説も根強い。大紀元本部が入手した情報では、江沢民派の主要メンバーである周は習陣営と対立する同派の政変計画に関わっていたが、2012年同計画を知る重慶市元公安局長の王立軍(後に収賄罪などで懲役15年)の米国領事館亡命未遂事件により、計画が破たんし、習近平側に知られた。

同亡命事件後、周永康の側近があいつぎ汚職容疑で失脚。周は14年7月「重大な規律違反」で内部調査を受けることになり、失脚が確定した。大紀元本部のコラム二ストは「習近平サイドは、政変計画の首謀者である江沢民元国家主席、曽慶紅元国家副主席を見逃すはずはなく、いまは相手を着実に捕えるための包囲網を固めている」「これは生死のかかった戦いであるため、習氏は非常に慎重になっている」と解説した。

(翻訳編集・叶子)

 

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