ボタフォゴビーチ(VANERLEI ALMEIDA/AFP/Getty Images)

「スーパー耐性菌」・ジカ熱・ストライキ、リオ五輪難題山積み

8月5日に五輪大会開催を控えるブラジルでは、ジカ熱警察官のストライキなどの不安要素に次いで新たな問題が生じた。

このほど、ブラジル人研究者が、2013年~14年にリオデジャネイロの海岸で採集した海水から、抗生剤に強い耐性を持つ「スーパー耐性菌」の「カルバペネム耐性腸内細菌(CRE)」を検出した。このスーパー耐性菌が人の健康にどのような影響を与えるのかはまだ不明で、今後研究を進めていく必要があるとされた。

スーパー耐性菌が検出されたビーチは、オリンピックでセーリング競技が行われる予定のグアナバラ湾に面した、フラメンゴとボタフォゴのビーチのほか、人気観光スポットのレボロンとイパネマのビーチも含まれている。

研究者によると、スーパー耐性菌の発生は病院からの汚水が未処理の状態で下水道を通じて海に流れたことが原因だという。

ブラジルではジカ熱がまだ終息しておらず、また財政危機のために現在地元警察官が賃金の未払いに抗議するストライキを行った。ストライキの影響で治安がさらに悪化するとみられる。

リオでの五輪開催を懸念し、米国プロバスケットボール協会(NBA)の一部の選手が米国バスケットボール代表を辞退した。

5月末、世界各国の公衆衛生専門家150人以上で結成されたグループが世界保健機関(WHO)に対して、五輪大会の開催地を変更し、または延期するようにと主張した書簡を公開した。

(翻訳編集・張哲)

関連記事
現在、法廷はトランプ前大統領に対し、4月15日にニューヨークで始まった刑事裁判について沈黙しろと命じた。これに対して一部の弁護士は、この命令が違憲であり、言論の自由の侵害であるとしている。
5月6日、フランスのマクロン大統領と欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長はパリで中国共産党党首の習近平と会談し、貿易不均衡とウクライナ戦争に関する懸念を強く伝えた。
習近平のヨーロッパ訪問中、英国防省が中国共産党のハッカー集団によるサイバー攻撃を受けた。
5月3日、「世界報道自由デー」に合わせて、国境なき記者団が報告書を公開した。この報告書では、中国が世界で最も多くの記者を刑務所に送っている国であることが明らかにされている。
新しく就任した米軍のインド太平洋軍司令官、パパロ上将は5月3日、ハワイで開催された司令官交代式において、中共によるインド太平洋地域への侵略と影響力の拡大を「違法であり、脅迫や挑発、欺瞞を伴う行為」と指摘した。