科学者たちは半世紀にわたり姿を消していたウバザメ(姥鮫)をカリブ海で発見した。ウバザメは成魚で10メートル以上にも成長し、ジンベイザメに次いで二番目に大きい海洋生物だ。米国マサチューセッツ州海洋漁業省の水生生物家グレグ・スコルマン氏は、「50年前から謎に包まれていたウバザメの行方がようやくわかった」と興奮気味に話した。
ウバザメは水面にほとんど姿を現さないため、通常の追跡用発信器は用をなさない。スコルマン氏はウバザメ専用の発信機を開発し、人工衛星でその行動を追跡した。彼が率いるチームは最新の装置を用いて、ウバザメが泳いだ海域の深さや温度、光度を記録した。チームはこれらのデータを分析し、ウバザメが生息するカリブ海にたどり着いた。
ウバザメは二番目に大きいサメだが、襲われる心配はない。ウバザメはクジラと同じくプランクトンをろ過して食べるからだ。もしカリブ海でダイビングしているときに出会ったら、水族館では見ることができないウバザメの姿を満喫してもいいだろう。
今回の調査ではウバザメは同じルートを通らないことも判明した。また、ウバザメは定期的に深海に潜り、同じ場所に数カ月もとどまることがあるそうだ。スコルマン氏は「彼らは深海で繁殖しているかも知れないが、妊娠したウバザメやその稚魚を誰も見たことはなし、妊娠期間もわからない」と語った。未だに謎とされているウバザメのこの行動について、さらなる追跡調査が必要だ。
(翻訳編集・豊山)
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