トランプ氏「ベネズエラ攻撃ある程度決心」 カリブ海に米軍増強で高まる緊張

2025/11/17 更新: 2025/11/17

ドナルド・トランプ米大統領は、麻薬密輸を理由に米国がベネズエラを軍事的に攻撃するかどうかについて、暫定的に決断したと述べた。

11月14日、エアフォース・ワンで記者団と話した際、トランプ大統領はベネズエラに対する行動を決めたかどうか具体的に問われた。大統領は「何をするかは言えないが、ある程度決心がついた」、「どうなるかは見てみよう。何をするかは言えないが、ベネズエラについては麻薬が流入するのを止める点では大きな進展があった」と述べた。

トランプ氏の発言は、米軍がカリブ海に集結している時期に出た。すでに強襲揚陸艦イオー・ジマを中心にした水陸両用作戦グループなどが展開している地域に、空母USSジェラルド・R・フォードと3隻の護衛駆逐艦が今週この地域に到着し、海軍の増強に加わった。

米軍はベネズエラを直接攻撃していないが、9月以降、地域の麻薬密輸船と疑われる船に対して多数の攻撃を行っている。

この継続中の米軍作戦の最初の攻撃は、米当局が今年初めにトランプ政権が外国テロ組織に指定したベネズエラの犯罪組織トレン・デ・アラグアが運用していたとされる船を標的にした。トランプ氏はさらに、トレン・デ・アラグアはベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領の支配下で活動していると主張した。

米国政府はマドゥロ氏が正当に選挙で選出されていないと主張しており、アメリカ司法省は同氏を麻薬密輸容疑で起訴しているが、同氏はこれを否定している。

マドゥロ氏とその側近たちは、トランプ大統領がカリブ海での米軍の展開能力を拡大し、陸上攻撃の可能性を弄んでいる間、手をこまねいているわけではない。フォード空母打撃群が今週この地域に到着した際、ベネズエラ国防相ウラジミール・パドリノ・ロペス将軍は全国で約20万人のベネズエラ軍が動員されたと発表した。

トランプ氏は最近数週間、麻薬密輸をめぐって米国をベネズエラとの直接紛争に巻き込む意思について、矛盾したメッセージを発している。

先月、トランプ氏は海上での麻薬密輸容疑者に対する米軍攻撃の成功を受けて、陸上目標への攻撃を検討していると示唆した。同日、トランプ氏はCIAに対しベネズエラ国内での新たな秘密作戦を許可したと発表した。

10月31日、トランプ氏はベネズエラに対する米軍攻撃を検討していないと述べた。

11月2日に放送されたCBSニュースのインタビューでは、トランプ氏は米国とベネズエラの間で戦争が起こることは疑わしいと述べたが、マドゥロ政権はもう長くないとも述べた。

軍事と外交問題を専門とするエポックタイムズの記者
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