米国との協議を公表したキューバ 中共に新たな懸念材料

2026/03/16 更新: 2026/03/16

イランの独裁政権が壊滅的打撃を受ける中、キューバでも新たな動きが出ている。同国の首脳は公の場で、アメリカとの交渉が進行していることを明らかにし、解決策を模索していると述べた。これにより、中国共産党(中共)が長年構築してきた「反米独裁連盟」が揺らぎ、北京にとって懸念材料が相次いでいる。

キューバの最高指導者ディアスカネル氏は3月13日、テレビ演説で、同国政府がアメリカと対話を進めており、「両国の対立を解決するための方策を探っている」と述べた。

今年1月初め、アメリカ軍はベネズエラに対し電撃的に軍事作戦を行い、同国のマドゥロ大統領を拘束した。その後、ベネズエラの暫定大統領はアメリカとの融和姿勢を示し、キューバへの石油供給を停止した。

この影響で、キューバは急速なエネルギー危機に陥り、航空便の運休や頻発する停電、物価の高騰といった事態に見舞われ、経済は崩壊寸前となった。長年抑圧されてきた国民は街頭に出て抗議行動を起こしている。

1月には、トランプ大統領はアメリカはキューバの高官と交渉を行っていると述べていたが、当時キューバ側はこれを否定し続けていた。

大紀元のコラムニストの王赫氏は「現在、キューバの生活は石油不足で非常に困難な状況にある。国民は長年、共産党政権を憎んできた。そして今、ようやく強硬なアメリカ大統領が出現した。このような状況下で、キューバ当局は内外ともに行き詰まり、トランプ氏に頭を下げざるを得なくなったのだ」と語った。

王赫氏は、オバマ政権時代にアメリカとキューバの関係正常化は進められたものの、トランプ政権下で対キューバ政策が根本的に反転したと指摘し、それはトランプ氏のグローバル戦略と密接に関係していると語った。

王赫氏は、「中共の世界的同盟国であるベネズエラ、キューバ、イランは、いずれも現在壊滅的な打撃を受けている。トランプ氏はこの方法で中共の独裁連盟を徹底的に解体し、孤立させようとしているだ」との見方を示した。

12日夜、キューバ当局は異例の措置として拘束中の政治犯の釈放を開始し、第一陣として51人を釈放した。

アメリカの評論家・方偉氏は、「これは降伏の始まりだ。なぜかというと、彼らにはもう打つ手がない。国内では糧秣(兵士用の食料)が尽き、国外にも援軍がいない。もし戦術的にアメリカと時間稼ぎを試みても、アメリカはいつでも再び包囲戦を仕掛けることができる。私はアメリカの対キューバ戦略を『エネルギー包囲戦』と呼んでいる」と語った。

13日夜、キューバ中部のモロン市では、抗議者たちがキューバ共産党の事務所に突入し、党幹部の肖像画や宣伝資料などを街頭で焼却した。

方偉氏は、「もはや生活が立ち行かなくなり、共産党政権も何の解決策も示せない。国民は当然耐えられない。耐えられなければ行動が変化する。最初は平和的な抗議だったが、次は暴力的な行動が起こるだろう。いまキューバが降伏しようとしているのは、完全に行き詰まり、もはや持ちこたえられないことを自覚しているからだ」と述べた。

方偉氏によると、トランプ氏はモンロー主義を堅持しており、西半球、すなわち「自国の庭」にキューバのような共産政権が存在することを決して容認しないという。中共はいま、再び「古い友人」を失う危機に直面している。

方偉氏は、「このような最も緊密な同盟国が崩れれば、中共にとってまさに『兎死すれば狐これを悲しむ』といった思いだろう。心理的でもモチベーションでも、中共に巨大な衝撃を与えることになる」と指摘した。

2025年末、イラン国内では全国規模の大規模抗議デモが発生した。今年1月、イラン当局は残酷な弾圧を行い、数万人といわれるデモ参加者を虐殺したという。

2月28日、アメリカとイスラエルはイランに対して大規模な空爆を実施した。初日のうちに、イラン最高指導者ハメネイ師をはじめとする上層部の人物をピンポイントで「斬首」し、イラン現政権は崩壊寸前に追い込まれている。

方偉氏は、「これらの弟分たちが次々と倒れた後、トランプ氏が次に中共を標的とするのだろうか。これは誰もが関心を寄せている問題だ。中共自身も認識しているはずだ。果たしてそうなるのか? 当然そうなるだろう。アメリカは、中共がアメリカへの脅威であり続ける限り、トランプはその存在を容認しないのだ」と話した。

また、カネル氏がテレビ演説を行った際、キューバの元独裁者カストロの孫であるラウル・ギジェルモ・ロドリゲス氏が同席していた。同氏は現政権内で公式な職務にこそついてないが、一部メディアはアメリカとの秘密交渉に関与するキューバ側の代表の一人だと報じている。

新唐人
関連特集: 北米・中南米