中国人富豪、香港失踪事件が意味する江派閥の落日
中国公安当局が香港に滞在していた中国人富豪の肖建華氏を拘束し、本土に連行した後取り調べを行ったとの報道に対して、中国最高指導部に近い情報筋はこのほど、「江沢民派の人物」として、汚職腐敗の調査を進めるために取り調べる予定だという
45歳の肖建華氏は1999年に中国投資会社、明天控股有限公司(以下、明天)を創業した。国内誌『新財富』の2013年の報道によると、ホールディングス・カンパニーである明天は同年時点で、国内9社の上場企業と30社の金融機関をその傘下にしている。また、富豪ランキングを公表する『胡潤百富』誌によると、2016年肖氏の個人資産が400億元(約6800億円)で、中国富豪ランキングで32位、世界富豪ランキングで398位となっている。
香港の複数のメディアによると、肖氏は1月27日(旧暦大晦日)夜、滞在中の高級ホテルで中国公安当局に身柄を拘束されてから、中国本土に連行された。香港警察当局が30日に公表した情報によると、肖氏家族から「捜索願」を受けた後、28日(旧正月)捜索を開始した。
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中規委はこのほど、中央宣伝機関である共産党中央宣伝部(中宣部)に対し、プロパガンダが出遅れていること、腐敗が存在することなど5つ問題点をあげて批評した。中国の政治情勢に詳しい専門家は「習近平指導部が(江沢民派の勢力基盤である)中宣部を粛清する前兆だ」と解読している。
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