社説
共産主義の知られざる真実
今から百年ほど前、共産主義という名の「悪霊」がヨーロッパ大陸をさまよい始めた。1848年に「共産党宣言」が発表され、「パリ・コミューン」が古都に戦火をもたらした。その後インターナショナルが数回結成され、ソ連から中国共産党へと受け継がれ、共産主義思潮が全世界を席巻したのは数十年前のことに過ぎない。日本でも赤軍派が航空機をハイジャックし、武力闘争で流血の惨事を幾度となく引き起こした。世界的には、アメリカを中心とする民主主義陣営とソ連を中心とする社会主義独裁陣営とに分かれた。
百年以上の歴史が物語るように、この「悪霊」がさまよい続けたところは、戦乱、飢饉、虐殺そして恐怖が支配した。共産主義は人類が数千年間に渡り形作ってきた文明の破壊と一億人を超す人口の非正常的な死亡をもたらし、それをはるかに超える人々は言い難い苦難を味わった。
「この世のユートピア」を名目に掲げ、共産主義は十数億人をこの世の地獄へと追いやった。共産主義が行ってきた信仰に対する迫害と道徳観に対する破壊、生態系と自然に対する無秩序な開発と破壊等々、多くの面で大きな負の影響を与えた。
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