反腐敗

中国保険監督トップ失脚、習政権 金融界の粛正を強化

中国共産党中央紀律検査委員会は9日、「厳重な規律違反」として保険監督管理委員会(保監会)の主席と党委員会書記を務める項俊波氏を調査中と発表した。閣僚級の項氏が事実上失脚した。習近平政権は今後、規制当局を含む金融界全体に対して、反腐敗の摘発をいっそう強めるとみられる。

当局は、項氏の具体的な嫌疑について明かさなかった。汚職や腐敗のほかに、当局は、項氏が最近保険会社による上場企業の株式買占めなどの行為で、株価が乱高下し株式市場に大きな混乱を招いたと責任を追及していると推測する。

項氏の調査発表直後、官製サイト「中国政府網」は、李克強首相が3月21日に国務院で開かれた会議での発言を掲載。「金融リスクと腐敗に警戒すべきだ。一部の官僚と(金融)企業幹部が権力を利用して、『金融大ワニ』(金融界の大物)と結託するなどの不法行為を法的に厳罰しなければならない」と警告していた。李首相は項氏を念頭に発言したとみられる。

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