韓国の法輪功学習者、中国大使館前で記者会見
韓国の法輪功学習者の組織は4月25日、中国大使館の前で記者会見し、18年前にはじまり、いまだに続く中国共産党による法輪功への迫害を知らせるとともに、これをすぐにやめることを中国共産党に要求した。
18年前、中国の政治中枢に集まり請願
この会見は、1999 年4月25日に、中国の政治中枢である北京の中南海へ、全土から自発的に集まった1万人の法輪功学習者が、陳情オフィスに請願した出来事に合わせて、行われた。
当時、中南海に集まった学習者は、▽拘束された学習者を釈放すること、▽法輪功の教書である「轉法輪(※リンク先は日本語版の書籍の内容を表示)」の出版を許可すること、▽合法的な気功修練の環境を保たれるようにすることを、政府に求めた。
当時の朱鎔基国務院総理は政府関係者に、学習者代表との直接交渉を指示。これにより、政府は学習者の代表者が提起した3つの請願案件を受け入れた。逮捕された学習者がまもなく釈放された。
保釈のいっぽう、強化した弾圧
いっぽう、弾圧は厳しさを増していった。この中南海での請願のあと、中国国営メディアは「法輪功が中南海を包囲した」と反体制的な勢力とのレッテルを貼り、同年7 月20 日には全面的弾圧を開始した。
2017 年4 月25 日、韓国ソウルの中国大使館前で社団法人「韓国法輪大法佛学会」は記者会見を開き、同スポークスマンのオ・セヨル博士は、これまでの経緯を明かした。
「法輪功は心身の効果が高く、一切の費用はかからない。1992年に伝わりだされたこの気功修練法は、中国全土に広がって、愛好者の数が爆発的に増えた。中国体育当局の調べでは、1999 年には1 億人を超えたという」。
「消滅させる」厳しい弾圧はじまる
「独裁体制の運営に支障をきたすと考えた江沢民・国家主席(当時)は『法輪功を消滅させる』と激しい弾圧を開始した」。
いまもなお、大陸の学習者が不当な拘束や連行されるなどの迫害は続いている。中国大陸からの情報を受け取っている法輪功の情報サイト「明慧ネット」は、連日、大陸から受け取った情報を報じている。
中国共産党を反人道罪を追及する機運は高まっている。米国下院は昨年6 月13 日、中国政府による法輪功学習者からの臓器強制摘出と弾圧停止を求める343 号決議案を全会一致で採択した。
オ・セヨル博士は、「江沢民派による弾圧の不法行為はすぐさま止めさせなければならない。専制政治体制のなかの殺戮の歴史を振り返れば、共産党にどんな希望も期待もできないことは明らか。今、法輪功弾圧を終え、13 億の中国人の命を救うためには、諸悪の根源である中国共産党を解体することだ」と語尾を強めた。
(翻訳編集・佐渡 道世)