中国インターネット動画配信大手の楽視網信息技術の創業者・賈躍亭氏は6日、会長職および他の役職をすべて辞任すると発表した。2016年10月、米サンフランシスコの公開イベントで講演する賈氏(CHAPMAN/AFP/Getty Images)

楽視網、資金難でトップ辞任 「中国のジョブス」が窮地に

資金繰りが悪化した中国インターネット動画配信大手の楽視網信息技術(以下、楽視網)の創業者で会長の賈躍亭氏は6日、会長職および他の役職をすべて辞任すると発表した。賈氏は前日、すべての債務について「最後まで責任を取る」との声明を出したばかりだ。

中国国内メディアによると、上海市高級人民法院(地方高等裁判所)は3日、賈氏が保有する楽視網株式を3年間差し押さえると決めた。理由は、楽視網傘下スマートフォン業務の融資担保とするためだとしている。対象株は、楽視網の発行済株式全体の26%を占め、159億元(約2639億円)に相当する。

また、賈氏と妻の甘薇氏の名義の銀行での貯金、そして楽視網傘下子会社3社の総額12.4億元(約206億円)の資産も、6月下旬に司法当局に凍結されたと報じられた。借入金の未返済で、中国の招商銀行などの金融機関が裁判所に資産凍結を求めたためだという。資金繰りを改善されなければ、同氏の楽視網に対する影響力はほぼなくなる。

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