「顔認証」が中国で急速に普及、国民監視に悪用の恐れ
中国国有銀行大手の中国農業銀行は13日、現金自動預払機(ATM)に顔認証技術を導入し預金の引き出しサービスを始めた。専門家は、顔認証で人物を特定できるうえ、追跡も可能なため、中国当局が国民全体や、陳情者への監視ツールとして悪用する可能性が高いと指摘した。中国国内では近年、「顔認証」技術が急速に普及している。
中国メディアによると、中国農業銀行は全国2万4000の支店と10万台のATMに対して、順次に顔認証システムを設置していくという。昨年末、業界初として招商銀行がすでに一部の支店に導入した。
「顔認証システム」とは赤外線カメラを使った生体認証システムだ。赤外線カメラで目や鼻などの特徴や顔の凹凸を検出する。その特徴を使い、身分証明書の写真などから構成される政府のデータベースに照会し、特徴と一致する画像を検索する。さらに、被写体の人の顔の肌理(キメ)などの特徴も捉えることができるため、より速く人物の特定ができる。
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