仏大統領、EU改革案を提示 防衛協力やユーロ圏予算などが柱
[パリ 26日 ロイター] – フランスのマクロン大統領は26日、パリで演説し、欧州連合(EU)改革に向け、加盟国が防衛や移民などの問題でより緊密に連携するとともに、ユーロ圏の共通予算を創設するよう呼び掛けた。ただ、実行は容易ではないとみられる。
マクロン氏は約2時間続いた演説のなかで、難民や国境警備、法人税、情報共有、防衛、金融安定を含む広範な問題でEU加盟国間の連携を深化させる必要があると指摘、「欧州再生」が将来を保証する唯一の道筋だと訴えた。
「2020年代初頭までに欧州は共通の介入部隊や防衛予算、行動へのドクトリンを有している必要がある」と強調した。
また、ユーロ圏共通予算の創設にはそれを管理する共同財務相やEUレベルでの議会による強い監視が必要との見解を示した。
マクロン氏は、欧州統合深化に向けた取り組みをともに主導するドイツについて、両国の市場と企業への規制を24年までに完全に統合することを提案した。
ドイツのメルケル首相に関しては、「われわれは欧州について同じ大望を抱いている」と指摘。「ドイツには新たなパートナーシップを提案する。全てにおいてすぐに合意はできないかもしれないが、あらゆることを協議する」とした。
また、ドイツ連邦議会(下院)選挙の結果を受けた連立政権樹立に向けた協議でマクロン氏の提案を考慮に入れることを望むと語った。
関連記事
台湾では海底ケーブルが損傷を受けるケースが増えていた。先日、中国の貨物船がアンカーでケーブルを破壊していたという指摘がされ、中共の関与の可能性が浮上している
中共のハッカーが侵入したアメリカの通信ネットワークが以前より深刻で被害を受けた企業も多い事が判明。
カナダのジャスティン・トルドー首相が自由党党首を辞任すると発表し、新党首が選出されるまで首相職を継続する意向を示した。後任党首を巡る動向に注目が集まる。有力候補が次々と取り沙汰される中、自由党の行方が今後のカナダの政局に大きな影響を及ぼす。
中国共産党(中共)のハッカーが数年にわたりフィリピン政府を標的にしたサイバー攻撃を行い、軍事データを盗み出していたことが判明。特に南シナ海の領土問題に関連する文書が含まれていたとされる。
米司法省は、TikTok禁止令の執行延期を求めていたトランプ次期大統領の要請を拒否するよう求めている。TikTokは中国のByteDance社が運営しており、米国政府は国家安全保障上の脅威を懸念。安全保障リスクが懸念される企業をトランプ氏が擁護する理由は?