ドイツ企業は「ハードブレグジット」に備えよ、産業連盟が勧告

[ベルリン 5日 ロイター] – 独最大の産業グループであるドイツ産業連盟(BDI)は5日、英国が欧州連合(EU)と行っている離脱(ブレグジット)交渉について、英政府は方向が定まっていないと指摘した上で、英国で事業を展開するドイツ企業は「非常にハードなブレグジット」に備えるべきと勧告した。

BDIは、メイ英政権はEUからいかに離脱するかを巡って、明確な戦略を持っていないと指摘。BDIのマネジングディレクター、ヨアヒム・ラング氏は、ベルリンで記者団に対して「4回目のブレグジット交渉が行われた段階で、ドイツの産業はその進展具合を懸念している。英政府は、口先ばかりで、明確なコンセプトに欠けている」と述べた。

BDIは、英国のEU離脱が混乱する事態に備え作業部会を設置したと発表した。シーメンスなど大手企業が参加するという。

ラング氏は「英国および北アイルランドにプレゼンスを持つドイツ企業は、非常にハードなブレグジットへの備えを進めるべき」とした。

いわゆる「ハードブレグジット」とは一般に、合意がまとまらないまま英国がEUから離脱、英国がEU単一市場と関税同盟から外れ、世界貿易機関(WTO)のルールに従うことになることを意味している。

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