ドイツ企業は「ハードブレグジット」に備えよ、産業連盟が勧告

[ベルリン 5日 ロイター] – 独最大の産業グループであるドイツ産業連盟(BDI)は5日、英国が欧州連合(EU)と行っている離脱(ブレグジット)交渉について、英政府は方向が定まっていないと指摘した上で、英国で事業を展開するドイツ企業は「非常にハードなブレグジット」に備えるべきと勧告した。

BDIは、メイ英政権はEUからいかに離脱するかを巡って、明確な戦略を持っていないと指摘。BDIのマネジングディレクター、ヨアヒム・ラング氏は、ベルリンで記者団に対して「4回目のブレグジット交渉が行われた段階で、ドイツの産業はその進展具合を懸念している。英政府は、口先ばかりで、明確なコンセプトに欠けている」と述べた。

BDIは、英国のEU離脱が混乱する事態に備え作業部会を設置したと発表した。シーメンスなど大手企業が参加するという。

ラング氏は「英国および北アイルランドにプレゼンスを持つドイツ企業は、非常にハードなブレグジットへの備えを進めるべき」とした。

いわゆる「ハードブレグジット」とは一般に、合意がまとまらないまま英国がEUから離脱、英国がEU単一市場と関税同盟から外れ、世界貿易機関(WTO)のルールに従うことになることを意味している。

関連記事
最近、バルト海にある二本の重要な海底ケーブルが損壊し、ドイツ、スウェーデン、フィンランド、リトアニアの四か国が […]
米国議会は中国の最恵国待遇の取り消しを提案。AI技術競争において優位を目指す「AIマンハッタン計画」も始動。中国経済への影響が注目される
トランプ次期大統領は緊急事態宣言を準備し、不法移民の強制送還計画を発表した。計画では特に中国籍の兵役年齢の男性を優先している
米司法省は最近、IR事業をめぐり日本の政府関係者に賄賂を渡すよう指示して、中国企業のCEOを海外腐敗行為防止法違反の容疑で起訴した。
豪州初の女性宇宙飛行士ベネル=ペッグ氏は、シドニーの会議で「宇宙には地球上の砂浜の砂粒に例えるほどの恒星があり、生命の存在は確実だ」と語り、太陽系内外での地球外生命探査の可能性に期待を寄せた。「宇宙での発見は生命の理解を深める貴重な手がかりになる」と強調。