サイキックで事件を解決

臨死体験のあと 数字の虜に

 

死の淵から甦った後 数字の虜になった

生と死の狭間にいた時に見る、不思議な光景。光、トンネル、花畑―そのパターンは様々だが、生還した人々は死を恐れなくなり、人生をポジティブに捉えるようになる。また、一部の人は、それまでになかった才能を開花させることもある。

アメリカに住むピーター・アンソニーさん(Peter Anthony)も臨死体験を経験した一人。彼は80年代後半に結核と腸の病気を患い、症状が悪化して危篤状態に陥った。

ピーターさんがその時に見たのは、トンネルの先にあるまぶしい光。そこには、鮮やかな色の数字と符号が羅列し、言葉に表せないほど美しい音楽が流れていた。数字の情報すべてを一瞬にして吸収したピーターさんは、その後、数式に興味を持つようになった。

(iStock)

臨死体験をした時に神と話し、この世に戻ってくることを選択したピーターさん。その時、彼は世界のすべての問題を見下ろし、是非にとらわれず、それらを深く認識できたという。しかし、彼の神秘的な覚醒や感動は、他の人たちに理解されず、彼はしだいに内向的になっていった。当時、臨死体験はまだ、あまり認知されていなかったのだ。

その一方で、彼には誰の目にも明らかな変化があった。生業(なりわい)としていたアートへの興味が醒め、芸術的才能がしぼんでいった。その代わりに、彼は数字の虜になり、古代の数式や数占いを熱心に学び始めた。

「すべての形象が数式に見えます。数字は、あの世とのコミュニケーションの手段なのです」とピーターさんは話す。

数字をひも解き、事件を解決

それ以降、ピーターさんは以前のアートの仕事を続けながら、警察の要請を受け、未解決事件の捜査に協力した。最初に彼が任されたのは、殺人事件。事件が起きた時間、場所などいくつかのキーとなる数字をピックアップすると、頭に様々な情報がひらめくという。2007年にテレビ番組で報道されるまで、彼は家族や友人にも告げず、内密に「サイキック超能力)調査官」として働いていた。

(iStock)

多くの臨死体験者たちに共通するのは、人生に対して畏敬の念を持つようになること。「感謝と共に一日が始まり、感謝と共に一日を終える。いつも、二度目のチャンスをくれてありがとう、と言っています」とピーターさんは話している。

(郭丹丹)

 

 

 

関連記事
 【大紀元日本6月11日】千人近くの臨終に付き添い、世界各地から2万人以上の臨死体験の症例を収集して研究した米国のエリサベス・キューブラー・ロス (Elisabeth Kubler-Ross, MD,
 【大紀元日本7月20日】手で字を読める子供たち 肉眼を使わず、手や体のある部位で字や図案を識別できる子供は、世の中に数多くいます。台湾大学の李嗣涔教授は、1999年に「指で字を読む訓練
近代になって盛んに議論されている臨死体験。その有無については、医学、心理学、哲学、宗教など様々な分野による解釈がある。しかし、体験者本人は「亡くなった」状態で感じたことは、紛れもない事実であると語る。臨死体験によって自分の人生観が大きく変わったと話す人も少なくない。臨死体験は本当にあるのだろうか?ここで、一人の体験談をご紹介したい。