トランプ米政権、プエルトリコへの49億ドル貸付を議会に要請
[ワシントン 10日 ロイター] – トランプ米大統領は10日、ハリケーン「マリア」の被害を受けた米自治領プエルトリコを支援するため49億ドルの貸し付けを行うことを議会に要請した。政府関係者が明かした。
この要請はプエルトリコの債務危機を解決するために設立された監視委員会によって行われた。同委員会によると、プエルトリコでは教師や救急隊員、医者に対する給与など必要なサービスに対する支払いが滞る可能性があるという。
同委員会は10日夜にムニューシン米財務長官に送った書簡で、プエルトリコは今月末に資金不足に陥る見通しとした。
プエルトリコでは720億ドル近い負債が負担になっていることに加え、約3週間前のハリケーンにより送電網や家屋などのインフラが破壊され、送電網の再建には数十億ドルがかかるとみられている。
プエルトリコのロセジョ知事はツイッターで10日、トランプ政権による貸付要請はプエルトリコが「変化するために重要な第一歩となる」と述べた。
匿名の政府関係者によると、「49億ドルの貸し付けは金融面での短期的な流動性問題の解決に資する見通し」といい、給与や年金の支払いに充当されると指摘。ただ「債務返済に使うことはできない」とした。
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